(YouTube動画のスクリーンショット)

 中国のある農民工(農村部からの出稼ぎ労働者)が29日、広東省潮州市にある中国不動産開発大手の碧桂園社(カントリー・ガーデン・ホールディングス)のオフェスの屋上で、未払い給料を請求しているライブ配信の動画がネット上で話題となった。現在、中国のメディアはこの事件を報じておらず、関連情報も封鎖されている疑いがある。

 関連動画には、5、6人の農民工が碧桂園社のあるオフェスの屋上に座り込んで、給料を請求している様子が映っている。農民工の1人は、この動画を見たネットユーザーが転送するよう協力してほしいと望んでいた。なぜ飛び降り自殺のライブ放送で給料を請求するのか、というネットユーザーの質問に対し、同農民工は、旧正月が目の前に来ているのに、給料がまだもらえてなくて、労働局に行っても相手にされないし、本当にもうどうしようもないから、このような策を出したのだと答えた。

 別の動画には、パトカーや消防車が数台も停まっており、拡声器を持った警察官が屋上にいる農民工に降りるように説得したが、農民工の1人が「我々の要求はとても簡単だ。金(給料)をくれれば、ここから降りる」と答える様子が映っている。

 現在、中国のネット上には関連情報が得られず、事件の続報を知るすべはない。

(翻訳・吉原木子)