ウイルス検査(IAEA Imagebank, CC BY 2.0, via flickr)

 北京オリンピック委員会によると、1月23日以降からこれまでに、バブル内で陽性と判定された選手は280人を超え、うち102人を選手やチーム関係者が占めている。

 ボイス・オブ・アメリカ(VOA)2日の報道によると、スウェーデンとノルウェーの代表団から、それぞれ2人が陽性であったと発表した。

 カナダ代表団は1日の声明で、アスリート1人を含むメンバー3人が中国の防疫措置の影響を受け、五輪期間中の責務を遂行できなくなる可能性があると発表した。

 北京五輪の防疫規定によると、バブル内で陽性と判定されれば即座に大会から引き離される。症状があれば指定病院に送られて治療を受け、症状がなければ隔離施設に送られる。全ての症状が消え、検査で2回続けて陰性となるまでバブルに戻ることは許されない。再検査で陽性反応を示した人も隔離され、無症状者については24時間の間隔、2回連続のPCR検査陰性など、安全と思われる基準を満たすまで隔離から解除されない。

 ベルギーの五輪選手が3日に投稿した動画には、以前に感染したことがあり、その後回復したが、今回は選手村でPCR検査で再び陽性反応が出て隔離されているため、出場できないかもしれないと、悲しい涙を流しながら訴えた様子が映っている。

 また、多くのアスリートが、これまでの努力や苦労が水の泡になってしまうのではないかと、競技が始まる前から不安な気持ちになっている。

 同報道によると、3回の冬季五輪メダリスト、ボブスレー女子の米代表のエラナ・マイヤーズ・テイラー選手は、北京空港のPCR検査では陰性だったが、バブル内で陽性と判定されたとSNSに投稿した。

 ロシアのバイアスロン女子代表、バレリア・バスネツォワ選手も、北京到着後に2回の検査で陽性となり、オリンピックの夢を断たれたと、SNSに投稿した。

 また、ロシアのスケルトン男子の平昌五輪銀メダリスト、ニキータ・トレグボフ選手、オーストリアのスキージャンプのマリタ・クラマー選手などが、北京への出発前に陽性反応を示し、北京五輪の出場を辞退せざるを得なくなった。

(翻訳・徳永木里子)