海上自衛隊と米海軍が17日～22日、沖大東島周辺の海空域で合同軍事演習を行った後、中国共産党（以下、中共）軍用機39機が23日、台湾南西部の防空識別圏（ADIZ）に侵入した。中華民国（台湾）空軍は直ちに戦闘機を出動させ、放送で駆除して防空ミサイルによる追跡・監視で対抗した。
中華民国国防部（防衛省）は23日、中共の戦闘機など39機が台湾の防空識別圏に相次いで進入したと発表した。1日で39機が侵入するのは去年10月以降、最も多いとみられる。発表によれば、侵入したのはJ16戦闘機24機、J10戦闘機10機、Y9輸送機2機、Y8対潜哨戒機2機、核搭載可能なH6爆撃機１機だった。
今回、海上自衛隊は第3護衛隊群の護衛艦「ひゅうが」及び「みょうこう」、米海軍は「カール・ヴィンソン（空母）」、「エイブラハム・リンカーン」、水陸両用攻撃艦、護衛艦など日米合わせて10隻が演習に参加した。
1月17日～22日、第3護衛隊群の護衛艦「ひゅうが」及び「みょうこう」は、沖大東島周辺の海空域において、日米共同訓練を実施し、戦術技量及び米海軍との相互運用性の向上を図るとともに、日米同盟に基づく抑止力対処力の強化を図りました。
@US7thFleet #日米同盟 pic.twitter.com/sc5jE4agBf— 海上自衛隊 自衛艦隊（公式） (@JMSDF_SDF) January 24, 2022
中華民国国防部のシンクタンクである国防安全研究院（INDSR）の蘇紫雲氏は、日米合同軍事演習が終了した翌日に中共が軍用機39機を台湾に侵入させたことについて、「希望之声」のインタビューで、中共はこれで日米海軍に対抗する力を示すことができると期待したのだと述べた。注目すべきなのは、中共が24機のJ16戦闘機をこれまでより多く出動させ、戦術的により洗練されていることを示している。J16は対艦ミサイルを6発以上搭載でき、H6よりも操縦性が優れているため、中共は空対艦の攻撃能力を誇示したかったのだろう。特に合同軍事演習に米海軍の空母戦闘機2隻が参加したことから、中共が米空母戦闘機をターゲットにする意図が非常に明確になった。
（翻訳・藍彧）