(ツイッター動画のスクリーンショット)

 北京冬季五輪残り2週間、ネット情報では、主会場の一つ、中国・河北省張家口市崇礼区(すうれい‐く)は中国人民解放軍によって管理されているという。

 中国の独立記者、コラム作家の高瑜氏は20日、ツイッターに大量の軍隊が崇礼区に現れた動画を投稿した。現地の安全、巡回と緊急事態の対応などは軍隊に任されると明かした。

 ネットユーザーはこれに対し疑問を呈した。「冬季五輪開幕前に、北京で感染が確認されたわけがわかった。感染者がいれば、当局は市民を家に閉じ込め、さらなる厳格な管理ができるからだ」。「四川省で大震災が起きて軍隊の支援が必要なときにすら動かなかった軍隊が、たかが大会で大量動員された」

 いかなる民主国家でも軍隊は国家の安全に関わること、例えば敵国の侵略に対抗するのみが役目である。国内の治安は警察に任され、軍隊には干渉の権利がない。これに対し、中国人民解放軍の主な役目は中国共産党政権を守ることであり、しばしば中国の市民を弾圧するために利用されている。1989年の六四天安門事件で、複数の軍隊が北京市に入り、抗議する学生と市民を射殺した。

(翻訳・北条)