中国共産党(以下、中共)体制下では、政府役人の「非正常死亡」が中共官界の特殊な現象となっている。河南省の局長は23日、県庁内で首つり自殺したが、中共の公式メディアは自殺の理由を明らかにしなかった。

 24日の午後、河南省南陽市西峡県(せいきょうけん)県庁は、23日の15時頃、西峡県の市場監督管理局の劉局長が、職場で窒息死しているのが発見され、病院に搬送された後に死亡したと発表した。事件はまだ調査中。

 中共公式メディア「紅星ニュース」によると、西峡県の救命救急センターの職員は、23日の午後に県政府で首つり自殺した男を受け取り、「確認したところ、すでに死んでいた」と述べた。同県の葬儀場のスタッフは、23日の午後7時に「劉岩」という男性の遺体は救急車で葬儀場に運ばれ、県市場監督局の局長と確認され、まだ火葬されていないと述べた。

 公開情報によると、西峡県市場監督管理局の劉岩局長(51歳、男性)は、 2009年8月から2013年11月まで西峡県党委員会の宣伝部副部長、2013年11月から2020年12月まで同県政府の事務局長、2020年12月から市場監督管理局の党書記・局長を務めていた。

 最近、中共の役人の「非正常死亡」が頻繁に発生している。8月18日、黒竜江省公安局の副局長である高徳義氏は溺死した。 5月19日、内モンゴル自治区文化観光局の副局長である李暁秋氏は自殺した。5月13日、河南省洛陽市公安局の副局長である高国亮氏は事務所で自殺したと報じられた。

 近年、中共の役人の「非正常死亡」が常態化している。中共当局はほとんどの場合、ストレスや「うつ病」を死因としている。習近平氏が就任して反腐敗捜査を開始して以来、汚職幹部が調査や捜査を避けるために自殺することが多くなった。自殺が相次ぐ理由については、汚職官僚が自殺することで、証拠を消して同僚や家族の既得権益を守り、屈辱を避けて自分の名声を守るなど、さまざまなメリットがあると分析する人もいる。

(翻訳・徳永木里子)