バイデン米大統領(Gage Skidmore from Surprise, AZ, United States of America, CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons)

 タリバンのスポークスマンは24日、「8月31日」以降の米軍のアフガニスタン駐留を望まないことを繰り返し、米国がそれ以上滞在する場合の「結果」を警告した。バイデン米大統領は、アフガニスタンからの米軍撤退について、8月31日の期限をあくまでも維持すると決定した。また、2人の米政府関係者によると、撤退が最終週に入ったことで、最初の米軍がすでにアフガニスタンを離れ始めたという。

 ホワイトハウスのジェーン・サキ報道官は、バイデン氏は同日午前に行われたG7首脳オンライン会議で同決定を伝え、撤退期限の維持はこれらの安全保障上のリスクが大きな要因であることを明確にしたという。

 サキ報道官は、「バイデン大統領は、タリバンが支配している国では、リスクが日々高まっていると指摘し、テロ攻撃の可能性を特別に警告した」と述べた。しかし、バイデン氏は、将来、米国がアフガニスタンに長期滞在する必要があると判断した場合のコンティンジェンシープラン(応急計画)を求めた。G7とのオンライン会議で、バイデン氏は、タリバンとの関係が変われば、今月末までの撤退期限を延長する可能性があると述べた。

 現在、カーブル国際空港に駐留している米軍5,800人のうち、「数百人」しか撤退しておらず、現地では依然として撤退作業が中心となっている。米軍関係者は、「これまでのところ、人員削減は任務に影響を与えておらず、現場の指揮官はどの軍部隊が余剰になったかを判断できる。その判断は、空港で開いているゲートの数や通過する人数など、さまざまな要素に基づいて行われる」と述べた。

 政治ニュースサイト「Politco」の記者によると、タリバンは現在、カブール国際空港に空港ゲートから入ろうとする人々を止め始めており、アフガニスタン人だけでなく、アメリカ人も同様であるという。サキ氏は24日午後の記者会見で、「タリバンは空港を封鎖しているが、アフガニスタンの通訳者などはカブール空港に到着できるはずだ」と述べた。

(翻訳・藍彧)