感染状況が深刻のために封鎖された、中国・江蘇省揚州市のある団地で22日、100人以上の住民は、団地の出入口に集まり、食糧を求めるために封鎖を突破しようとした。政府関係者は怒っている住民に、翌日(23日)に6000人分の野菜を無料配布することを承諾したが、最終的に1世帯につきジャガイモ1個しかもらえなかった。

 22日、揚州市当局は感染拡大で実施した「家から出ない」という封鎖措置で3週間以上にわたって閉鎖されており、一部の住民からは食料がすでに尽きていると報告している。

 ネットユーザーが投稿した動画では、夕方になると、広福花園団地の住民が団地の出入口に集まり始め、人数はどんどん多くなっている様子が映っている。ある女性は拡声器を持ち、話を聞きに来た政府関係者に向かって、「肉やエビのような贅沢なものを求めてない。お年寄りと子供たちのために、お粥を炊くためのお米だけを供給して欲しい」と叫んだ。

 現場の政府関係者は、事態を収拾するために、23日に6000人分の食料を無料で提供することをその場で約束した。しかし、翌日、1世帯につきジャガイモ1個しかもらえなかった。

 また、住民の中には、野菜を供給されても、腐っていたと報告する人もいた。しかし、報告しても何の対応もしてくれない。「供給をずっと待っていたが、結局、腐った野菜であった」

(翻訳・徳永木里子)