カリブ海の島国ハイチは14日、マグニチュード7.2の大地震に見舞われ、16日までに少なくとも1,400人の死亡、6,900人以上の負傷者が確認されている。救助隊は、昼夜を問わず倒壊した建物を掘り起こし、生存者の救助活動に取り組んでいる。天気予報によると、熱帯低気圧「グレース」が16日に被災地を通過し、被害はさらに拡大する恐れがある。

 今回の地震は、人口密度の高いハイチの首都ポルトープランスの西約160 kmで発生した。ハイチ当局によると、教会、ホテル、病院、学校が地震によって深刻な被害を受け、刑務所の壁がひび割れた。現在、約13,600棟の建物が倒壊し、13,700棟以上の建物が被害を受け、数百人ががれきの下に埋められた。

 米国立ハリケーンセンターは、熱帯低気圧「グレース」の通過によりハイチで大量な降雨、地震による地盤の緩みが重なり、洪水や土砂崩れなどの災害をさらに引き起こす可能性があると警告した。

 ハイチのアリエル・アンリ首相は、1カ月間非常事態に入ると宣言した。被災が甚大なレカイを視察した後、「この深刻な状況を迅速かつ効率的に対処するには、国民が一致団結しなければならない」と述べた。

(翻訳・徳永木里子)