燃やされた土地(イメージ / Pixabay CC0 1.0)

 国連は9日、「最新の調査によると、これまで50年に一度しか発生しなかった極端な熱波が、現在では5、6年に一度の割合で発生すると予想され、破滅的な天候が頻繁に起こるようになっている」と警告した。

 同報告書は、国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が発表したものである。234人の科学者による3000ページ以上に及ぶ報告書は、海面上昇、熱波、干ばつ、洪水、暴風などの最近の異常気象を記録し、北極海の海氷が減少し、永久凍土が融解していることを指摘した。これらの傾向はすべて継続しているとのこと。

 地球温暖化によって、異常気象だけでなく、複数の気候災害の影響を同時に受ける場所も出てくるだろうという。 例えば、猛暑や干ばつ、強風などが同時に発生する可能性が高い。

 IPCCは、大豆をはじめとする世界的な農産物の主要生産国であるアルゼンチン、パラグアイ、ボリビア、ブラジルの一部地域で、干ばつや異常降雨の気候が増えると考えられる。

 気候学者のホセ・マレンゴ氏は「これは恐ろしいことで、火災、熱波、干ばつは、天候や食糧、エネルギー、水質、健康といった形で人々に影響を与え、主に貧困地域で起こる」と語った。

(翻訳・吉原木子)