ミサイル部隊演習弾の発射(出典:陸上自衛隊Webサイト )

 読売新聞やANI新聞の報道によると、防衛省は2022年末に台湾からわずか300kmの沖縄県・石垣島に、陸上自衛隊(GSDF)のミサイル部隊を配置し、より長い距離を飛行できる「対艦ミサイル」を開発予定。現在既存の地対艦ミサイルの射程100kmの3倍となるという。

 実際に配備すれば、南西諸島のミサイル部隊は計4拠点になり、他の3拠点はそれぞれ、鹿児島県奄美大島、沖縄本島、宮古島に位置している。今回の配備で石垣島は第1列島線の重要な拠点となる。

 石垣島は台湾からわずか約270キロメートルしか離れていない。近年、中国の海軍軍備拡張により、東シナ海において頻繁に空母や大型駆逐艦で、宮古海峡の通過や、意図的に第1列島線を通過することで、日本側の反応を試している。

 日本は2019年3月、初めて台湾に近い沖縄県・宮古島に03式中距離地対空誘導弾を配備し、宮古海峡を封鎖した。当時、一部の軍事専門家は、南西地域の軍備増強と同時に、台湾と一緒に南西群島の防衛で、中国共産党軍の拡張を抑える意図があると分析した。現在、長さ1200キロの南西諸島には、4番目のミサイル部隊が配備される。

 岸信夫防衛大臣は、このほど英紙フィナンシャル・タイムズのインタビューで、「北京が台湾を包囲しようとしている」と指摘し、中国と台湾の直接的な軍事衝突を生じさせないように、何もせずに傍観してはならないと警鐘を鳴らした。

(翻訳・吉原木子)