ジョー・バイデン米大統領とカマラ・ハリス米副大統領(White House, Public Domain)

 カマラ・ハリス米副大統領は今月末にシンガポールとベトナムを訪問する予定。地域における米国のリーダーシップの強化と安全保障問題での協力拡大、中国共産党による南シナ海への侵攻に対する懸念の共有に焦点を当てると、米政府高官が3日、ロイター通信に明らかにした。

 ハリス氏は20日に米国を出発し、22日にシンガポール、24日にはベトナムを訪問し、26日に帰国する予定である。米副大統領としてベトナムを初めて訪問し、世界で影響力を強めている北京に対抗するために東南アジア諸国との連携を深める狙い。

 同高官は、これらの国々は地理的位置、経済規模、米国との貿易関係に加え、南シナ海などの問題で米国とその同盟国の安全保障に関連していることから、米国にとって重要なパートナーであると述べた。

 ベトナムは現在、米国の重要なパートナーとなっており、南シナ海での中国共産党の領有権主張に反対している。北京の南シナ海での軍事的な支配に対して、南シナ海を囲む諸国は米国と同盟になることに前向きな姿勢である。

 同高官は「ハリス副大統領は、南シナ海全体で自由な貿易通路があるべきであり、どの国も他国の権利を軽視してはならないことを強調するだろう」と述べた。

(翻訳・徳永木里子)