河南省鄭州市の豪雨は洪水をもたらし、死傷者数が増え続けている中、同市からこのほど、多くのビルが傾き、路面が陥没し、地下駐車場で遺体が浮かんでいるなどの情報が伝え出されている。

 23日、鄭州市中原区航海西路166号にある茜城花園団地の15号、22号のビルに傾斜が発生していることを、多くのネットユーザーが動画で投稿した。これに対し、同区航海西路の街道弁事所(注)の宣伝担当スタッフは中国メディア「新京報」に対し、同団地の15号と22号のビルが確かに傾いていることを確認した。

 また、23日にネット上では、「鄭州市の緊急対策管理部門は、鄭州駅の近くにある大同ホテルが崩壊の危機にあるため、市民を避難させるよう現地当局に通知を出した」というニュースが出回っている。

 今回の豪雨と洪水による災害は、鄭州市内で少なくとも数百箇所で道路の陥没を発生させたと、ネットユーザーが暴露している。

 例えば、23日、隴海路にある通信大世界での路面陥没。隴海路西四環高架橋の柱礎(ちゅうそ)の崩壊。大同ホテル周辺や通信大世界周辺、金源大都匯団地などでの陥没の発生。鄭州駅地区にある地一大道デパ地下のB1、B2は浸水したため、福寿街の東側にある歩道の一部が陥没した。

 注:街道弁事所/街道弁事処(かいどうべんじしょ)は、中国で街道(町に相当する)と呼ばれる郷級行政区であり、都市基層政府の出先機関である。

(翻訳・徳永木里子)