7月22日の鄭州市の京広路トンネル(ネット写真)

 中国河南省鄭州市で発生した大洪水から4日が経過し、最も被害の大きかった場所の1つである北京・広州トンネルの悲惨な状況が注目されている。当局は現在、遭難者がいることを確認しただけで、具体的な人数はまだ確認中だという。しかし、救援に参加していたレッカー車の運転手の話によると、京広トンネル内で6300人以上の遺体が発見されており、その数はまだ増え続けているという。

 23日夜、ネットで公開されたネットユーザーの話によると、救助に携わったレッカー車の運転手は、鄭州市の京広トンネル内では、すでに6300人以上の遺体が発見されており、これが死亡者数のすべてではないという。当該運転手はすでに、救援作業に参加し続けることができなくなり、現場を離れる前に携帯電話が警察に没収された。ネットユーザーは衝撃を受け、「中国の悲劇を世界に知らしめるべきだ」と、2回続けて「非人道的だ!」と叫んだ。 このニュースは現時点では確認できないが、インターネット上で流れ続けている関連ニュースをもとに検証することができるだろう。

 また、23日未明、目撃者によると、トンネル内の車両は次々と撤去され、人々は現場に近づくことができなかったという。ネットユーザーは、23日深夜、数台の特大トレーラーがトンネルから犠牲者の遺体を引き出したことを明らかにした。また、別のネットユーザーは、このような車には1回数百人も詰められ、何回運ばれているか分からないと述べた。

 ネットユーザーは、今回の死傷者が多かったため、京広トンネル関連の作業全体が人民解放軍に引き継がれ、地元の救援隊は完全に避難したというニュースを伝えた。

 23日昼、インターネット上の情報によると、大量の軍隊が同日正午から京広トンネルに次々と到着したという。ネットユーザーは、大量の軍用車両と兵士の写真を投稿し、「今日、中国共産党軍は鄭州京広トンネルを占拠した。公式には、軍隊に引き継がれた目的はトンネルの清掃であると主張していた。しかし、清掃用機械を持ってこなかった、素手でトンネルを清掃するのか? 明らかに、軍の任務は、トンネルで亡くなった人の遺体を移動させ、トンネルでの死亡者数のニュースを封じることだ」と述べた。

 当局は京広トンネル内の被災者の実態について、強敵に立ち向かうかのようだったという。インターネットで流された動画によると、京広トンネルの周辺には警察官が大勢いて、トンネル内の状況を見られないようにしているという。

 一部のネットユーザーの分析によると、京広トンネル内での死亡者数は想像を絶する恐れがあり、真実は中国国民にとって耐え難いものになるだろうと考えている。当局はこのことを十分に認識しているため、様々な方法で厳重に守り、隠蔽し、今回の災害での犠牲者に関する真相を永遠の秘密にしようとしている。今回の災害の原因は「千年に一度、いや五千年に一度の豪雨によるものだ」と中共当局が強く主張しているが、今回の鄭州市の災害は人災であるというますます多くの証拠が出てきており、当局が密かにダムを放水し、事前に避難を指示しなかったことが主な原因であるとの見方が強まっている。そのため、犠牲者の真実のデータが公表されれば、中国共産党政権は大きな打撃を受けることになる。

(翻訳・藍彧)