福建省厦门市にある「祖国の統一」のスローガン(luchangjiang, CC BY-SA 3.0 , via Wikimedia Commons)

 習近平総書記は、中国共産党(以下、中共)創建100年祝賀イベントで、「台湾問題を解決し、祖国の統一を実現することは、中共が志を変えない歴史的任務である」と主張した。その後、公式雑誌『艦船知識』は、中共軍による「台湾武力統一」の具体的な手順を描いた記事と動画を掲載した。

 第1ステップ は、中共軍は台湾に弾道ミサイル攻撃を行い、台湾の空港、早期警戒レーダー、対空ミサイル基地、台湾各地にある司令部など情報収集・意思決定施設を破壊することを目標とする。中共軍は東風16短距離弾道ミサイルで、台湾のミサイル防衛システムを突破する可能性が高い。

 第2ステップは、陸上や軍艦、潜水艦から「YJ-91」や「CJ-10」などのミサイルを発射し、台湾の軍事基地や兵器庫、レーダー、通信インフラ、道路などの要路を集中的に砲撃する。

 第3ステップは、水上艦艇と地上ロケット部隊が共同で猛烈な砲撃を行い、中共軍の海兵隊と水陸両用部隊の台湾上陸のために、最後の障害物を取り除く。

 「艦船知識」はまた、ウェイボー(微博、Weibo)で動画をアップして、「台湾独立は行き止まりにしかならない」と称した。

 昨年9月以降、中共が台湾海峡で展開した軍事活動の回数と規模を絶えず拡大している。6月15日、中共は核弾頭搭載可能な爆撃機を含む28機の軍用機を台湾南西部の防空識別圏に送り込んだ。中華民国の国防省によると、これは台湾防空識別圏に侵入した中共軍機の内最も多い数であるという。これらの行動は、北京側が台湾に対して強硬な態度を示している、と外界に解読されている。

 これに対し、米国をはじめとする西側諸国は、中共が台湾を攻撃する危険性を十分に認識し、多国間の軍事的協力を強化し、多国間の軍事演習を頻繁に行い、中共が台湾を攻撃する意図を抑止している。同時に、台湾の防衛能力を強化するために、最先端的な攻撃型兵器の供給も増やしている。

米海軍のサミュエル・パパロ太平洋艦隊司令官(アメリカ太平洋艦隊のホームページより)

 米海軍のサミュエル・パパロ太平洋艦隊司令官はこのほど、中共の脅威に直面して、「台湾が中共に武力統一されるのを防ぐ」のが責任だと語った。また、指揮下の軍隊、同盟国、及び米国の戦闘戦略に自信があり、中共が台湾を武力統一しようとするいかなる試みをも阻止できることを強調した。

(翻訳・吉原木子)