広東省仏山市の武装した警察ら(ツイッター動画のスクリーンショット)

 広東省仏山市南海区の黄岐(こうき)団地の住民は、新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)の感染拡大防止のため、2週間以上も封鎖されている。21日夜から22日未明にかけて、千人以上の住民が同団地に集まり抗議し、封鎖の解除を要求した。当局は大量の警察を派遣して住民と対峙した。衝突が発生し、多くの住民が連行された。

 状況に詳しいネットユーザーによると、同団地の住民は、3週間近く続いた封鎖に耐えられなくなり、21日夜に団地で集まり、当局の封鎖措置に抗議し、直ちに封鎖を解除するよう要求したという。

 同団地の住民は「南海区は17日間封鎖されているにも関わらず、再び延長しようとしている。政治的実績のために、民衆の生活や命を無視している。仕事ができず収入がなくても、政府は補助金などを出してくれない。ここ数日間、当局は3日に、感染が確認されていないビルは、7日間封鎖すると発表したが、期限が来ると、さらに7日間延長すると発表した。14日間の封鎖に対して、理解や協力をしていた。14日間の間に、十数回に及ぶPCR検査に協力していた。やっと封鎖が解除されると思ったら、再び延長の通知を発表した。しかも、今回の延長はいつ解除するのか、期日が決めていないのだ。いったい、いつまで封鎖するのか」と語った。

 ネットユーザーが投稿した動画には、21日の夜、同団地の住民がビルの下で集まり始め、どんどん人が増えて、団地内の隅々まで広がっていた様子が映っている。住民たちは声をそろって「解除、解除」と叫んだ。その後、当局は大勢の警察官や政府関係者を抗議現場に派遣した。しかし、住民は恐れる色を見せず、相変わらず「解除」と叫んでいた。

 地元の役人が出てきて住民と対話したが、住民らはその返答に不満を持った。その後、より多くの警察がサイレンを鳴らしながらバイクで団地に乗り込んできた。武装した警察らは、盾や警棒を手にして行動に移った。衝突中、一部の住民が連行された。

(翻訳・徳永木里子)