アントニー・ブリンケン米国務長官(米国務省動画のスクリーンショット)

 米国務省は12日、2020年の「国際宗教自由度年次報告書」を発表した。 それに続いて、アントニー・ブリンケン国務長官は、気功団体である法輪功への迫害に関わった中国共産党幹部、四川省成都市「610弁公室」(注1)前主任・余輝に対する制裁を発表した。

 ブリンケン国務長官は「今日、私は2021年の『対外活動(及び関連プログラム)歳出法』第7031(c)条に基づき、四川省成都市の『「党中央邪教問題を防止および処理する領導小組弁公室(いわゆる610弁公室) 』の前主任・余輝が、 法輪功学習者を恣意的に拘束しているという、深刻な人権侵害を犯したと認定することを発表する。同氏とその直系親族は米国に入る資格がない」と述べた。

 ブリンケン国務長官はまた、「610弁公室」は、法輪功を迫害している中国共産党の不法機関であり、すべての法律を凌駕していると言及した。

 「法輪功迫害追跡国際調査国際組織(WOIPFG)」によると、余輝は2016年8月から2017年7月まで成都「610弁公室」の主任を務め、法輪功への迫害に深くかかわっていた。

 現在余輝は四川省成都市高新区管理委員会の副主任を務めている。

中国四川省成都市の610弁公室の前主任・余輝(ネット写真)

 ブリンケン長官は同日にツイーターでも制裁措置の発表を投稿し、「中国やその他の地域での人権侵害の責任者に対する責任追及を果たすために、あらゆる適切なツールを検討し続ける」と述べた。

注1:「610弁公室」 とは、 1999年6月10日、江沢民・元総書記によって設立された法輪功を弾圧する直属機関「党中央法輪功問題を処理する領導小組弁公室」のことで、 設立日にちなんで「610弁公室」と呼ばれた。

(翻訳・藍彧)