オバマ政権で第68代国務長官を務めたジョン・フォーブズ・ケリー氏(Public domain, via Wikimedia Commons)

 近日、「ニューヨーク・タイムズ」紙は、イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣の録音を公開した。録音では、オバマ政権で第68代国務長官を務めたジョン・フォーブズ・ケリー氏に、イスラエルがシリア境内の約200個のイランの目標を襲撃したことを教えてもらったと、ザリーフ・イラン外務大臣が明らかにした。同報道は米社会で大きな反響を呼んだ。

 27日、ポンペオ前国務長官はFOXニュース司会者のショーン・ハニティー氏のインタビューを受け、「同報告は我々がすでに信じていることを実証してくれた。つまり私がトランプ前大統領に情報共有していたときに、ケリー氏はザリーフ氏にアドバイスを提供している。これが事実ではないことを望む。ケリー氏は米国人になぜザリーフ氏に面会したのかを説明しなければならない」と述べた。

 さらに、ポンペオ氏はトランプ政権時期にケリー氏はザリーフ氏と接触したことがあることを認めていると指摘した。「(米国からの)プレッシャーを耐え抜けば、もうすぐ終わるのだ。バイデン氏がもうじき選挙に勝って4年間の任期を迎えるから、トランプ陣営と談判するなと、ケリー氏がイランに助言していたに違いない。ケリー氏は説明すべきことが山ほどある。イスラエルの行動を知らないというのを信じるわけがない」

 報道によると、共和党のミット・ロムニー上院議員(ユタ州選出)とダン・サリバン上院議員(アラスカ州選出)もケリー氏を非難した。

 ケリー氏がイスラエルに情報漏洩したことが明らかになってから、米主流メディアは沈黙を貫いた。米商業放送の3大ネットワークであるABC、CBS、NBSに加え、NBCとマイクロソフトが共同で設立したMSNBCも一切報じていない。ニュースチャンネルCNNもプライムタイムの高視聴率番組では言及せず、非プライムタイムで簡単に触れただけである。

(翻訳・北条)