「香港監察(Hong Kong Watch)」によると、中国共産党当局は米国、英国、欧州連合(EU)、カナダ政府による中国共産党の現・元幹部らへの制裁の報復として、3月26日に英国会議員7名、英国の一流法律事務所、英国保守党の人権委員会に対する制裁を発表した。

 これを受けて、クリストファー・パッテン氏は、13日にジョンソン英首相に書簡を提出し、中国共産党に対して、マグニツキー法を発動して香港政府関係者を制裁することを求めた。書簡では、「英国政府が、中国共産党当局による民主主義世界へのますます深刻になる挑戦に対処するための各分野での戦略を検討し、遅滞なく公表し、実施することを強く求める」と述べた。また、同公開書簡に、英国の両院議員103名が共同で署名した。

 香港最後の総督(在任1992~97年)を務めたクリストファー・パッテン氏は英オックスフォード大学名誉総長でもあり、常に香港の状況を気にかけている。同氏は「中国共産党が一方的に香港人の民主的願望を抑圧する行為は、1984年に英国と中国の間で締結された『英中共同宣言』にあからさまに違反し、中国共産党が信頼できないことを示している」と繰り返し強調した。また、2020年5月9日には、新型コロナウイルスの感染情報を隠ぺいした中国共産党政権は、世界から裁かれなければならないという記事を書いた。

(翻訳・玉竹)