北京市海淀区の警察にグループ内の他のユーザーを告発したネットユーザー(YouTube動画のスクリーンショット)

 2月22日から、中国のネットである動画が流行った。動画では一人のネットユーザーがグループチャット内で、北京海淀区の警察にグループ内の他のユーザーを告発したと自爆していた。さらに「このグループチャットで、明日(21日)までに返事がない人がいれば、その人が捕まったのだ」と言い放った。

 その後、同ネットユーザーは他にも告発した人を話した。「(告発した)もう一人は人民大学の学生で、同じく海淀区の警察が担当する。警察は結果を知らせてくれると約束した。今日(20日)の午後に受理される」

 中国公式通告21日の資料によると、2月20日、ウィーチャットのグループ内で中国軍を侮辱した言論を発した人がいるとの通報を受けて、警察による取り調べの結果、当日夜9時、陳容疑者(28歳)を逮捕した。陳容疑者は個人的な感情により違法な言論を発したことを認め、現在『騒乱挑発罪』で海淀公安支局に拘留されている。

 告発者は受理したのは一般の警察署ではなく、国家安全局だと明らかにした。「グループチャットで話した内容はすべて記録されており、警察はいつでも取り調べられる」

 関連事件はネットで熱論を巻き起こした。「異議者を脅かしているのか」「彼(告発者)はいずれ罰が当たる」「自分が連行されることを予防しなきゃ」「新たな文化大革命が始まった。告発文化、息子が父親を告発し、妻が夫を告発する」といったコメントが見られた。

 また、中国共産党統治下の中華人民共和国は「人民公安が人民を害し、人民検察官が人民を捕まえ、人民法院が人民を裁判し、人民病院が人民を騙し、人民政府が人民からお金を吸い取り、人民日報が人民を欺き、(中略)人民幣(中国のお金)に人民がない」と嘆いたネットユーザーもいた。

(翻訳・北条)