サウスカロライナ州の共和党上院議員リンゼー・グラム氏(US Senate, Public domain, via Wikimedia Commons)

 2月8日に行われる米上院のトランプ前大統領に対する弾劾公聴会について、上院司法委員会委員長で共和党重鎮でもあるリンゼー・グラム(Lindsey Graham)上院議員はこのほど、民主党の上院議員に一刻も早く止めるよう呼びかけた。また、「彼ら自身、この弾劾がうまくいかないことを懸念」しているため、一部の民主党議員も弾劾を中止しようと考えていると述べた。

 グラム氏は2月1日、FOXニュースのインタビューに対し、ナンシー・ペロシ下院議長によって開始されたトランプ氏への2回目の弾劾は、デュープロセスを全く経ていないと述べた。

 彼は「トランプ氏への2回目の弾劾は脆弱だ、彼らは下院でこの弾劾を始めた。ペロシのいる下院で、50時間以内にペロシ下院議長が弾劾を開始した。その過程において弁護士や目撃者は一人もいなかった」と語った。

 グラム氏はまた、民主党は党内の急進左翼を怒らせることを恐れて、弾劾することを主張したのではないかと述べた。「民主党の一部はバイデン氏がチャック・シューマー氏に弾劾を中止させてもらうことを期待している。弾劾が通らないことを知っているからだ。」

 グラム氏、バイデン氏がこの弾劾を止めなかったことに遺憾の意を表明し、「すべての共和党議員が今回の下院での弾劾が前大統領に対する侮辱であり、弾劾が通常のデュープロセスを経ていないと考えている」と述べた。

 彼はまた、共和党の上院議員の多数が、トランプ前大統領への弾劾は違憲だと考えていることを説明した。しかし、2月8日に共和党上院議員が同弾劾を却下するかどうかはまだ定かではない。却下するには51人の上院議員の支持を得る必要があるが、2月3日の投票では5人の共和党上院議員が弾劾を支持した。

(翻訳・徳永木里子)

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