民主党のジョー・マンチン上院議員(Public Domain via Wikimedia Commons)

 民主党のジョー・マンチン上院議員は、「水曜日(1月6日)の議会突入事件を受けて、米下院がトランプ大統領を弾劾するのは当然だ」と述べました。しかし、トランプ大統領が退陣すれば、上院で公聴会を開くより「司法の道」に進んだほうが適切で有益であると、代替案を提示しました。そして、トランプ氏に限らず、トランプ氏の長男とトランプ陣営の者にまで「絶対に」司法措置が適用されると話しました。

 10日(日曜日)にCNNの「ステイト・オブ・ザ・ユニオン」に出演したマンチン氏は、「彼(トランプ氏)が弾劾されるべきであることは疑いの余地がない」と言いました。

 下院が今週中に弾劾を承認した場合、上院が訴訟公聴会を提起できる最も早い日付は1月20日です。同日は、ジョー・バイデン氏の第46回米大統領就任式が実施されます。 マンチン氏は「バイデン氏が新政権を組もうとしている間に上院が公聴会を開くことには常識がないとし、大統領自身に加えて、ルディ・ジュリアーニ弁護士、トランプ氏の長男ドナルド・トランプ氏、アラバマ州のモー・ブルックス下院議員を含み、水曜日(1月6日)に暴力を扇動する「役割を果たした」トランプ氏の側近のメンバーに対して、絶対に「行動を」取るべきだと主張しました。

 1月6日、米連邦議会議事堂突入事件は世界に衝撃を与えました。 しかし、抗議者の中に紛れ込んで率先して議会に侵入したのは、暴力的な極左組織「アンティフア」のメンバーであり、トランプ支持者ではないという証拠が相次ぎ浮上してきました。 そして、1月7日に配信されたビデオ演説で、トランプ大統領は、議会への暴力的な攻撃を知った時に、「直ちに国家警備隊と連邦法律執行機関を配備し、建物の安全を確保し、侵入者を退去させた」ことを説明しました。

 議事堂での暴動はトランプ氏や平和的なトランプ支持者とは直接関係がないにもかかわらず、民主党のナンシー・ペロシ下院議長は、残り任期の10日未満のトランプ大統領を弾劾しようと下院に求め、トランプ氏に暴動を扇動した責任を問うことを要求しました。 民主党のチャック・シューマー上院議員もこの動きを支持しました。民主党大統領候補のバイデン氏は弾劾をペロシ氏とシューマー氏に任せると述べました。 しかし、共和党のミッチ・マコネル上院議員は、弾劾のための公聴会を開く時間がないと述べました。

(翻訳・徳永木里子)