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 香港で武漢肺炎ウイルス(新型コロナウイルス)のクラスター感染が再び発生した。香港の専門家は、本当のローカル感染拡大は今始まったばかりで、しかもウイルスの遺伝子が変異していると指摘した。

 香港で武漢肺炎ウイルスのクラスター感染が第3回目となり、7月13日に新たに52の感染例が確認された。そのうち、41例はローカル感染であり、感染経路不明が20例、累計感染1,522例となった。

 香港メディアの総合的な報道によると、キャリー・ラム(林鄭)行政長官が13日午後8時にウイルスに関する記者会見を開き、香港でわずか7日間で253の新しい症例が確認され、1日あたり平均30例を超え、3月以降の過去最高を更新したと発表した。さらに心配されているのはローカルで確認された症例が182件ある。そのうち、約128件の集団感染がレストランでの食事客やタクシー運転手を含む。感染経路不明は54例ある。

 伝染病衛生予防センター主任の張竹君は、今が香港で流行して以来最も深刻な時期であると指摘した。香港大学の梁卓偉医学部長も、今の情勢は非常に深刻であると説明し、本当のローカル感染が今始まったばかりで、更にウイルスの遺伝子に変異が現れ、一人の患者が最大3から4人に感染する可能性があると予測している。

 香港当局者は、流行の状況が手に負えないと認め、月曜日(7月13日)の夜からさらに厳しい体制で臨むという。4人を超える集まりや同じテーブルでの飲食禁止の再開、午後6時以降の飲食店での食事は禁止され、車内のマスク着用が必須などの措置を初めて取り入れるという。香港ブックフェアなどの大規模なイベントが延期された。

 最近は中国共産党に近寄る国家の感染が比較的深刻という噂が流れているが、7月1日に香港で国家安全法が実施されてから、感染が急速に増えたという節には何らかの関係を連想させられる。 また、林鄭(キャリー・ラム)氏は13日の記者会見で、深センの企業2社に数億香港ドルを支払い、40万の香港人を対象にウイルス検査を行うと発表した。「中国に送られた」香港人の個人情報については、生物的特徴やDNAデータまでもが機密情報として含まれているため、国民のプライバシーが守られているかどうかについては、林鄭氏は説明していない。

 複数の香港メディアによると、検査を担当する2社の大陸会社はそれぞれ「華大基因(BGI)」と「中国検験認証集団」であり、香港当局は2社の選定について、入札が行われたのかどうかは説明していないという。数十万人もの香港人のデータが検査のために中国に送られたことは、医療界で不安が広がっている。

【翻訳編集】Visiontimesjp News