中国共産主義の本質に迫る映画『超限戦 そしてパンデミックが始まった』が10月25日、東京・シネマハウス大塚で、10月31日には埼玉・彩の国さいたま芸術劇場で上映された。日本での上映は今回が初めて。新型コロナウイルスのパンデミックという史実を基に、中国共産主義の本質に迫る作品だ。
超限戦とは、あらゆる手段を組み合わせて目的を達成しようとする戦略を指す言葉。本作は、パンデミックのさなかに国家戦略へと巻き込まれていくウイルス学者の姿を描く。共産主義体制下での隠蔽、欺瞞、権力、葛藤、そして家族の愛を鋭く描写し、緊迫感のある展開で観客を引き込んでいく。
77歳の元社長「今も昔も変わっていないと実感」
同作を鑑賞した77歳の男性(元建築業社長)は、弾圧の背景について「中国の共産主義体制は、今も、昔も変わっていないと思う。自由がない。中国共産党による法輪功に対する迫害やコロナウイルスに対する問題は、これまでテレビや本から知っていたが、映画をみて改めて納得した」と語った。
続けて「これは、権力を持つ人間の業のなす事だと思う。元を正せば、人間とは、自分の欲が集団化し麻痺し、問題が発生すると、平和が奪われ戦争に発展すると思う」と述べた。
埼玉県在住の男性「ナチスの支配と重なった」
埼玉在住の男性Hさんは「恐怖の体制であり、ナチス支配と重なった。人の命を軽く見ている。法輪功の人達やウイグルの人達に対する臓器売買が行われている事、中東の富裕層が、酒、豚肉を飲食しないウイグル人の臓器を求めるという話は知っていた」と話す。
続けて「ナチスも人体実験をやっているので独裁国家の共通項を見た。映画は、事実に基づいていた。コロナウイルスを告発した人が弾圧され亡くなったのも事実だ」と語った。
新型コロナウイルスは2019年末に中国・武漢で最初の感染が確認され、2020年初めから世界中に広がった。武漢の研究所からウイルスが流出した可能性については、米国やドイツの情報機関が指摘している。ただし、国際的な議論は今も続いており、結論は出ていない。
「一人一人の覚醒を」
Hさんはさらに「日本は貿易や経済の関係から、中国に物を言いにくい面があると思うが、命、人権は普遍的な価値であり、絶対的正義というものがあると思う。また、中国の国民は犠牲者とも言える。日本は、周辺国と連帯し中国の民主化を進めて行くべきだと思う。人権侵害に対して国連でも取り上げてもらいたい」と述べた。
続けて「この実態を知ることは重要であり、多くの人が知り、立ち上がり、組織化すれば、マスコミも声を上げると思う。その為には一人一人が覚醒して行く必要がある。一期一会の出会いを大切にし、実態を伝えて行くことが大事だと思う」と語った。
映画「超限戦」は2025年にカナダで公開されて以来、トロント、カルガリー、バンクーバーをはじめ、台湾など世界各地で上映されてきた。カナダ在住のYan MA氏が監督を手掛けた。社会派サスペンス映画であり、エンターテイメント性としての評価も高い。
(報道・勅使河原 英莉)
