8月23日、台風19号の影響により、中国の広西チワン族自治区の各地で激しい豪雨と洪水が発生しました。防城港市や崇左市の各地が水没するという甚大な被害が出る中、被災した住民がSNS上で救助を求める動画を投稿したところ、なぜかアカウントが凍結される事態も起きており、波紋を呼んでいます。
インターネット上で拡散されている動画には、崇左市寧明県が記録的な大洪水に見舞われ、街全体が濁流に呑み込まれて一面の海と化した様子が映し出されています。水位の急上昇によってまたたく間に1階の店舗や住宅が水没し、水面は2階に迫るほどで、多くの住民が孤立状態のまま救助を待ちわびています。ある住民が自宅から撮影した映像では、窓のすぐ下を激しい濁流が渦巻き、流された大量の家財道具が水面を漂うという、見るに堪えない惨状が広がっていました。地元住民からは「家が一晩で水に浸かってしまった」と、ネット越しに悲痛なSOSが発信されています。
洪水の中での緊迫した救出劇も捉えられています。ある映像では、逃げ遅れた高齢者が必死に2階へ這い上がろうとしているところを、居合わせた夫婦が懸命に引き上げ、間一髪で救出する様子が確認できます。背景の建物は1階部分が完全に水没しており、店舗の看板がわずかに水面から顔を出しているだけでした。しかし、被災者が命綱として発信したこれらの救援要請動画に対し、プラットフォーム側が通報対応やアカウント凍結といった措置を取っていることがわかりました。救助を求める切実な訴えが遮断されてしまうこの状況に、多くの疑問の声が上がっています。
中国の国営メディアの報道によると、8月22日午前8時から23日午前8時にかけて、崇左、防城港、百色、南寧などの各市で激しい雨が降り続きました。特に崇左市寧明県那堪鎮では日雨量が303.0ミリに達し、防城港市上思県平福郷でも290.5ミリを記録しています。
この豪雨の影響で、広西を流れる左江やその支流の明江、黒水河などでは水位が4メートルから11メートルも急上昇し、明江など13の河川で警戒水位を上回る洪水が発生しました。広範囲にわたって市街地や村落が泥水に浸かり、交通網は寸断され、現在も多数の住民が濁流に阻まれて身動きが取れない状態が続いています。
広西の横州では今年7月初めにも、記録的な大洪水による凄惨な被害が出たばかりでした。それからわずか1ヶ月半ほどで、広西で再び大規模な水害が起きたことに、人々は大きな衝撃を受けています。相次ぐ自然災害に対し、ネットユーザーたちからは「広西でまた洪水なんて、本当に恐ろしい」「また広西の洪水か。崇左でこんなことが起きるなんて信じられない」といった、驚きと悲嘆の入り混じった声が相次いで寄せられています。
(翻訳・吉原木子)
