中国では就職率100%の葬祭専門職が人気職業となり、志願者が急増しています。この現象は、ちょうど中国本土で新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)が猛威を振るっている時期と重なっています。

 中国メディア「海峡網」の報道によると、2020年以降、葬祭専攻の志願者が急増しており、驚くべきことに葬儀専攻の入試試験は意外と難しく、3年連続で学部入試を上回っているとのことです。葬祭の仕事は専門知識や技術が必要なだけでなく、一定の心理的な耐性も求められ、誰にでも向いているわけではありません。

 重慶市の都市管理分野の専門学校「重慶城市管理職業学院」の教師は6月25日、これまで人気のなかった葬祭専門職の就職率がほぼ100%であるが、給与は噂ほど高くなく、平均給与水準よりわずかに上回る程度で、大きな格差はないと述べました。

 中国メディア「新浪新聞」によると、現代葬儀技術と管理を学べる大学は全国にわずか8校しかなく、そのうちの1校が重慶城市管理職業学院であり、西部地域では唯一の葬祭学校となっています。同学院の現代葬儀技術と管理専攻の卒業生の就職率は毎年100%と言われていますが、給与はそれほど高くなく、平均給与よりわずかに上回る程度です。

 状況に詳しいネットユーザーは次のように述べました。「実際の状況はネット上で言われているほど良くない。私たちの顧客は遺族であり、遺族とのトラブルもよく発生している。一日1500元(約3万円)を稼げるというのは大げさで、ここでは一日最大で600元(約1.2万円)しかもらえず、休息する時間もほとんどない。体力勝負だ。一線のスタッフの大半は過酷な労働条件に苦しんでいる。24時間待機が必要なポジションも多く、遺体に接触する状況も避けられず、夏には腐敗臭がする遺体が多くある。なぜこれを良い仕事だと考えるのか理解できない」

 他のネットユーザーからのコメントです。
「収入に関して言えば、個人的にはそれほど多くはないと思う。収入は個人の状況によって異なっている。また、葬祭という職業は人々の生活と密接に関係しており、それは決して小さな問題ではない。現在、北京では葬祭サービスに関するホットラインへの苦情が絶え間なく寄せられている。また、ネット上での暴力にも遭っている」
「重要なのは、精神的に大胆で強く、体が丈夫であること。葬祭業界は陰気や怨みが重いため、臆病で体力が弱い人には向いていない。そうでなければ、給料を稼ぐことができず、自分自身を恐怖に陥れる可能性もあるかもしれない。このようなお金は、誰でも稼げるようなものではない」
「葬祭業界は高い学歴が必要なのか?」
「公式な葬儀場や火葬場は公務員制度となっているので、就業率は本当に100%なのか?また、病院の近くには民間の一貫サービスもある」
「誰がお金を稼ぐことを拒否するのか?最も簡単に稼げるのは死者の処理に関わる仕事だ」
「これは将来有望な業界であり、人口の数を考えれば明らかだ!」

 2022年12月、中国各地の葬祭業が急募を行っていました。中国当局は3年間にわたり、新型コロナウイルスの感染者数を隠蔽してきました。昨年12月初めにゼロコロナ政策が緩和された後、感染状況の真相が明らかになりました。全国の病院は混雑し、特に首都北京では重症患者が増え続け、一部の救急病棟は霊安室と化していました。北京周辺の葬儀社も過重な負荷下で運営され、遺体を棺に納めることさえ困難な状況でした。中国の多くの葬儀社が2022年12月に緊急求人を出したことは、コロナによる死者数の多さを裏付けています。当時、ネットユーザーには「葬儀業界は大繁盛になるだろう」との声もありました。

 中国当局が2023年2月9日に公表したコロナによる死者数は83150人であり、その真実性には広く疑問が呈されています。ニューヨーク・タイムズ紙は2月中旬に、関連性のない4つの学術チームの推計に基づいて、昨年12月のコロナ政策緩和後に100万人から150万人がコロナで死亡した可能性があると報じました。

 法輪功(ファールン・ゴン)の創始者である李洪志(リーコウシ)氏は、中国共産党が3年以上にわたって、新型コロナウイルスの感染状況と死亡者数を隠ぺいしおり、コロナによって、すでに4億人の中国人が亡くなり、今後の感染拡大の終息まで、死亡者数は5億人に達すると開示しました。これは大紀元1月16日の記事で分かりました。

(翻訳・藍彧)