最近、中国国産空母「福建」の甲板に2つの亀裂が生じているのを、グーグルマップが写真で捉えたという情報がネット上で話題となっている。

 グーグルマップが撮影した「福建」の写真によると、「福建」空母は当時、上海の長興島圓砂港の埠頭(北緯31°20′29″、東経121°45′10″)に停泊しており、後部甲板に2つの亀裂が見られる。1つは不規則な「L字型」で、もう1つは、甲板の後部にほぼ横断する形の、長い直線状の亀裂である。

 中国公式メディアの報道によると、中国は現在、3隻の空母を持っているという。そのうち、「遼寧」は旧ソ連の廃艦を改造したもので、「山東」と「福建」は中国が国産したものである。また、「山東」は「遼寧」を模造したもので、この2隻の空母は外観が似ている。「福建」は前の2隻とは明らかに異なっているため、外観から判断すると、グーグルマップに写っているのは「福建」と確認できる。

 今年3月には、中国の国産空母が実戦能力を持っていないという情報がネット上で流れていた。このうち、「山東」は国産の特殊鋼が不合格で断裂が生じ、修理が繰り返され、就役後に何度も「行方不明」になっていた。「福建」も特殊鋼の不具合があり、電磁カタパルトの電力供給が確保できないため、なかなか就役できない状態になっている。上記のグーグルマップの写真も、「福建」の特殊鋼の不具合問題を裏付けたと思われる。

 米国メディアは、「福建」はエレベーターの数が少なすぎて、航空機の運用効率が不十分などの致命的な設計上の欠陥があり、米国の空母とは比較にならないと報じた。

(翻訳・吉原木子)