ドイツの国会議事堂(Jürgen Matern, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons)

 ドイツ警察は7日、政府転覆を図ったとして、全国規模の大捜査を実施し、25人を逮捕し、27人を取り調べていると発表した。これはドイツ政府が全国的な武装クーデターを鎮圧した行動である。

 ドイツ連邦検察は、全国の極右組織のメンバーが武装クーデターを計画しているとし、7日に約3000人の警察官を派遣し、全国130カ所の拠点を緊急捜索したと発表した。これらの拠点はドイツの16州のうち11州にある。貴族出身の「ハインリヒ13世」と呼ばれる71歳男性が、クーデター計画の中心だったとしている。逮捕された主犯格2人のうち、1人はこの人物だという。

 逮捕された25人のうち、22人はドイツ国籍、他の3人は、1人はロシア国籍、2人は国籍不明だった。また、全員がドイツで逮捕されたわけではない。25人のうち1人はオーストリアで、1人はイタリアで捕まった。

 ドイツ国民はナチスの過激主義をまだ鮮明に記憶しており、極右を含むあらゆる過激派に非常に敏感である。今回の行動はドイツでは稀な行動だが、当局によると非常に必要な行動だとしている。

(翻訳・吉原木子)