(ツイッター動画のスクリーンショット)

 孟晩舟(もうばんしゅう)氏は25日夕方、カナダからチャーター機で深センに戻った。空港だけでなく、インターネット上でも注目を浴びる歓迎を受け、いわゆる「愛国」の熱狂を引き起こった。孟氏に関する十数件のニュースがウェイボー(Weibo、微博)の人気検索ランキングにのぼった。一方、「孟晩舟が罪を認めたこと」が禁句となり、それに疑問を呈したネットユーザーはネット上で暴力を受け、アカウントをブロックされた。

 当日、細心な中国ネットユーザーが、孟氏の父親である任正非氏が空港に娘を出迎えていなかったという疑問点に気づいた。孟晩舟氏はファーウェイの副会長兼最高財務責任者であり、さらに任正非氏の最愛の長女でもある。盛大な迎え式で、父親の任正非氏はどこにいたのか? 空港に娘を迎えに行くこともなく、公の場で発言することもなかった。これを大きな「伏線」であると言うネットユーザーもいた。

 ネットユーザーの分析によると、孟氏が起訴猶予を受けて「保釈」される前に、自分の罪や過ちの一部を認めていたため、「汚点」を残したと中国共産党に見なされる。中国共産党にとっては、彼女はもう利用価値を失っていることを意味する。中国共産党は、「汚点」を持つ人間が公衆の模範人物になることを容認できない。そのため、孟氏はすぐに姿を消してしまうか、将来的には何らかの粛清を受けることが予想される。

 ネットユーザーは、米国と孟氏の間で合意した起訴猶予の内容をまとめた。

1)孟氏が条件を遵守した場合、米国は孟氏を4年間(2018年から数えて)起訴せず、4年後(2022年)に起訴を取り下げる。
2)米国は、カナダへの犯罪人引渡し請求を撤回する。
3)孟氏は添付書類Aの事実を認めており、起訴された場合は証拠として認めている。
4)孟氏と彼女の弁護士は、添付文書Aの事実に異議を申し立てたり、彼女が強制的に認めさせられたことを示唆したりしない。
5)孟氏は米国に反訴してはならない。

(翻訳・吉原木子)