中国の健康コード(ネット写真)

 中国広東省広州市では、2日から各所で、PCR検査陰性証明及び血清特異性IgM抗体検査の陰性証明(ダブル陰性証明)である「グリーン健康コード」の検査を強化した。「グリーン健康コード」を持っていなければ、バスに乗ることすら許されなくなった。多くの年配者や学生が、スマートフォンを持っておらず健康コードをスキャンできないという理由で、バスから追い出された。

 ネットユーザーが投稿した動画によると、3日、ある老婆がバスに乗ろうとしたところ、「健康コード」が「黄色」だったためにバスには乗れないと言われた。老婆は診療所に薬を取りに行くのに、バスに乗れないことに焦り出した。「何も悪いことをしていないのに、どうして犯罪者のように扱われるのか?警察を呼んで私を捕まえてくれ」と叫んだ。さらに、「共産党員、私を捕まるがよい」と泣き叫んだ。

 ある生徒は、携帯電話を持っていないため、健康コードをスキャンできず、それでバスを利用できない。仕方なく歩いて学校に通っている。実際には、一部の学校は、生徒が学校に携帯電話を持ち込むことを禁止している。

 中国のネットユーザーがコメントを残した。

 「気の毒だ。あの老婆は時代の流れについていけないと感じたに違いない、心の中は辛かったのだろう。流行の予防と対策は確かに必要だが、国内には多くの高齢者のことを配慮し、高齢者が移動しやすい環境をいかに作るかという点にも着目して取り組む必要がある」

 「スマートフォンをうまく使いこなせないお年寄りはどうするの?解決策はあるのか?なんの解決策もないまま、彼らの外出権利を実質上奪ったことに等しい。これはいったい何を根拠にしているのか?」

(翻訳・徳永木里子)