中国屈指の急成長都市である深センの中心部、福田区に位置する大手家電子製品の集積地である超高層ビル(賽格ビル)が18日午後、突然揺れ出し、買い物客がパニックになってビルから逃げ出した。この衝撃な出来事に「終末日の逃亡だ」と微博(ウェイボー)でコメントしたネットユーザーもいた。

 インターネット上の動画は、大勢の人が建物の外に向かって走っていく様子や、ビルの屋上にある2本の避雷針の激しい揺れが捉えられた。同ビルで勤務中だった徐さん(女性)は、中国メディアに対し、「ビルの51階で仕事をしている。午後12時15分頃、同僚がビルがわずかに揺れたのを感じたが、他の同僚は揺れが軽くて明らかではないと言っていた。午後1時5分になると、椅子の揺れが目立つようになり、みんなが感じた」と語った。その後、同僚と一緒に急いで避難したところ、外にいた多くの人も避難していたという。

 71階建ての同ビルがなぜ急に揺れ出したのかは原因不明である。深セン市危機管理局は地震の原因を排除した。深セン気象局も、事件発生時の風力は5級しかなく、強風が原因ではないとのこと。専門家は、同ビルが地震以外の原因で揺れが発生したのは、異常であり、共振現象が考えられると述べた。

 同報道によると、建築専門家は異常現象と認めており、「現時点で把握している情報からして、偶然の周波数の一致、共振現象ではないか」と推測している。

 ベテラン土木技師の倪学仁氏は「アップル」紙に対して、ビルの揺れは、建物と外力の固有振動数が「共振現象」と一致していることが、原因である可能性が非常に高いと推測し、外力とは風速や周辺工事の可能性を挙げた。

(翻訳・藍彧)