広州タワーからの珠江の眺め(白鏕, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons)

 今年に入ってから、中国の複数の省で「アフリカ豚熱(ASF)」の発生が確認され、養豚業者の間で不安が広がっている。中国メディア16日の報道によると、最近では、珠江の黄浦区間で腐った豚肉が浮いていて、悪臭が漂っているとの報告があったという。広州当局はスタッフを派遣し、1.6トンの腐った豚肉を引き揚げた。腐った肉の出所が不明なため、警察が追跡調査を進めている。

 広州市の行政担当者は、「当時、豚肉の一部が腐り始めており、細菌汚染の恐れがある」と述べた。

 同事件は民衆の間でも懸念されている。 一部のネットユーザーは、「検出されなければ、これらの腐った肉が市場に流通されるのではないか?」「水に浮いている豚が基本的に問題視されている。あれだけの腐った豚肉はどこから来たのか?」「アフリカ豚熱ではないことを祈る、でなければ豚肉の値段がまた上がってしまう」などのコメントを投稿した。

 2021年1月から4月にかけて、中国では新疆ウイグル自治区、広東省、四川省、湖北省、湖南省、内モンゴル自治区、雲南省などの省・市に、合計10件の「アフリカ豚熱」の発生が公式で通知された。

 今回の「アフリカ豚熱」の発生は、すでに養豚業者の警戒心を高めている。ロイター通信4月上旬の報道によると、飼料メーカーである「Wellhope-De Heus Animal Nutrition」社の最高技術責任者Jan Cortenbach氏が、2021年の第1四半期に「アフリカ豚熱」が発生したため、中国の北部および東北部では「少なくとも20%、場合によっては25%の在庫が影響を受けるだろう」と述べた。

(翻訳・藍彧)