台湾軍の「ホーク」地対空ミサイル(パブリック・ドメイン)

 ロイター通信によると、台湾海峡と中国の緊張感が急激に高まる中、中華民国国防部(国防省に相当)の張哲平副部長兼空軍司令官は29日に立法院で、資源節約のため、台湾軍は今後中国共産党(以下、中共)戦闘機の侵入を戦闘機で阻止せず、ミサイルで追跡する形を取ると発表した。

 中華民国国防部は昨年10月、2020年には中共軍機の侵入を防ぐために9億ドル(約1千億円)近く費やしたと発表した。

 過去数ヶ月間、中共軍機が台湾防空識別圏に頻繁に侵入している。26日には20機、29日にも10機の中共軍機が台湾防空識別圏に侵入した。

 これらの戦闘機を阻止するのにかかる時間・コストは、台湾にとって大きな経済面及び実質的なプレッシャーとなり、中共が台湾に仕掛けた消耗戦とみなされる。

 張哲平氏は、中共の消耗戦に陥るのを防ぐため、今後ミサイルで侵入してきた戦闘機を追跡すると発表した。また、台湾の自衛能力に影響を与えることはないと強調した。

(翻訳・藍彧)