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 武漢肺炎の蔓延が悪化している間、中国ではさらにインフルエンザが発生している。これを受けて台湾の行政院衛生福利部疾病管制署(以下、台湾CDC)は29日、湖南省、貴州省、広西省、河南省が「警戒」(アラート)の第2段階に引き上げされたと発表した。

 台湾メディアの報道によると、台湾CDC疫病センターの副センター長・郭宏偉氏は、最近、H5N6型インフルエンザの感染事例が湖南省永州市寧遠県で報告されたと語った。病状は安定しているが、まだ集中治療病棟で治療中である。感染源は生きた鶏肉取引市場である可能性があるため、12月20日から、県内のすべての農家の市場は生きた鶏肉取引のために中断されている。台湾はまた、湖南省の旅行案内を「警戒」に引き上げ、感染区域に入るときは防護を強化するべきだとした。

 また、世界保健機関(WHO)によると、中国は12月9日、湖北省、貴州省、広西省、河南省、湖南省からそれぞれ6件のH9N2インフルエンザ感染報告を発表しており、内訳は2019年7月に発症した湖北省の1例と、2020年6月から11月の間に発症した5例であった。感染者年齢は8カ月から52歳までと幅広く、いずれも軽症でクラスター感染はないことが確認されている。

 また、郭宏偉氏によると、中国では今年までにH9N2型インフルエンザが12件、2015年からの累計で41件が計上されており、同署は湖南省、貴州省、広西省、河南省を第2レベルの「警戒」に、湖北省を第1レベルの「警戒」に引き上げたという。

看中国記者・盧乙欣/翻訳・徳永木里子)

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