(イメージ / Pixabay CC0 1.0)

 10月7日、インドの2つの主流メディアは中華民国の双十国慶節(1911年10月10日の「辛亥革命」を記念した祝日。「ダブルテン」とも言う )を報じた。さらに、インドのテレビ局は同日夜に台湾に関する特別企画番組を放送した。インドの中国大使館は警告の手紙を出したが、インドのメディア関係者と市民は「インドの内政干渉だ」と反発した。

 インドの台湾代表は毎年カクテルパーティーなどで国慶節を祝っていたが、今年は新型コロナウイルス(中共ウイルス)流行のために、マスコミで祝う形に切り替えた。インドのZee Newsテレビ局の「国際チャネル(The World is One News)」と、台湾に関する25分間の特別企画番組を共同制作して放送した。台湾の各業界の業績を紹介することに加えて、インドの当局者、シンクタンク、ビジネスおよび学術業界専門家らが、台印協力に関する新たな機会にも言及した。10月7日の夕方に初放送され、8日の午後に再放送された。

 インドの主流メディア「Indian Express」と「The Statesman」は、7日に中華民国の双十国慶節に向けて、全面広告を掲載し、Zee News TVが台湾特別企画番組を放送することも予告した。

 インドの中国大使館は同日、2つのインドのメディアに書簡を送り、「台湾は中国の一部であり、台湾を国家(中華民国)として扱い、蔡英文氏を総統と呼んではならない」と非難した。

 これに応えて、WIONの外交・国防担当の記者であるシドハント・シバル(Sidhant Sibal)氏、フリージャーナリストで番組司会者であるアディティア・ラジ・カウル( Aditya Raj Kaul)氏を含む多くのインドメディア関係者らが、中国共産党の警告書簡をTwitterに投稿し、「中国共産党は台湾を報道したインドメディアを脅かしているのか」とネットユーザーに問い返した。

 ネットユーザーは「一つの中国に同意する、それは中華民国である」「中国共産党は毎日他国の内政を干渉している一方で、彼ら自身が犯した罪に関しては内政干渉といって、他国から批判されることを禁止・脅迫している」と多数のコメントを寄せた。

 また、「中国共産党は一つの印度を尊重すべきで、カシミールとラダック(中印紛争地帯)は印度の一部だ」と主張したネットユーザーもいた。

 中華民国外務省は「インドは地球上最大の民主主義国家であり、活気があり、自由を愛する国民がいる。中国共産党は検閲を課してインド亜大陸に進出しようとしているようだ。」とコメントした。 外務省はまた、インドのメディア関係者が中国共産党を非難するツイートを転載し、インド人の中国共産党に対する反応は「出て行け!」との一点張りだ。

(翻訳・北条)