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 中国24の省と地域が連日のように洪水に見舞われ、約850万人が被災した。

 中国四川省重慶市の水利当局は6月22日午前11時50分、最高級の洪水紅色警報を出した。、同市は、豪雨や長江水系の河川である綦江(きこう)の上流側での急激な増水により、80年以来最大の洪水が発生し、最高水位が10~20メートルに達した。

 中国メディアによると、1940年に設置された重慶市水文監測総站が「洪水紅色予警」を発令したのは、開設以来初めてのことだ。市内江津区にある綦江の五岔站の水位は、警戒線より5.7メートルから6.3メートル上回ると予測した。集中豪雨の影響で、重慶市の南万高速道路(南川区から万盛区)の一部が崩壊しました。市民4万人は避難したという。

 中国水利部(省)の最新発表では、全国各地の198本の河川の水位が警戒線を超え、洪水が発生した。

 また、貴州省では洪水により少なくとも6つの県が水没された。中国国内ネット上で、四川省などの水害で各地の小型ダムが決壊すれば、湖北省宜昌市にある三峡ダムは崩壊する可能性があるとの心配の声が上がっている。

 中国水利部(省)の葉建春次官は6月11日の記者会見で、「中国国内にある9万8000基のダムのうち9万4000基は小型ダムだ。一部のダムに決壊のリスクがある」と警告した。

 22日にツイッターにあるネットユーザーが、三峡ダムで密かに放水が行われている様子を撮影した動画が公開された。

 三峡ダムに詳しい中国人の水利専門家、王維洛氏は「峡谷(三峡)が形成されたのは、この地域の地盤が弱いからだ」と述べ、同地域の住民も土砂災害に見舞われるリスクが大きいとの見方を示した。

 王氏が得た情報では、中国国内9万8000基のダムの4割が「安全ではない」という。