10月初めの大型連休中、中国各地では注目を集める出来事がいくつもありました。今日は、その中から三つをご紹介します。
まずは北京です。今年の大型連休も、当局は厳戒態勢を敷いていました。10月2日の夜、天安門の前で若い夫婦が記念写真を撮っていました。二人がつないだ手を高く上げ、男性がピースサインをしたあと、右手を開いて頭の上まで上げると、背後にいた複数の警察官や私服警官が一斉に駆け寄ってきました。しかも、二人の写真を撮っていた人物も私服警官だったのです。
この動画が広まると、中国国内のユーザーからは、「何したの?みんな寄ってきてるけど」「私服警察の人に撮ってもらったの」といったコメントが寄せられました。中には、「何か持ってたの。警察がみんなそっちに向かってるけど」と茶化す人もいました。これに対し、本人とみられる人物は、「私服の警察の人に写真を頼んだら、ほかの警察の人たちが、僕らが何かやらかしたと思ったみたい」と返信しました。さらに、焦らなかったのかと聞かれると、「焦ったに決まってるでしょ。横を見たら周りが人だらけだったんだから」と答えています。
動画を投稿した海外の投稿者は、「血に染まったこの広場で、本物の観光客はいったい何人いるのか」と問いかけ、海外のユーザーからも、「人民を恐れる人民共和国」「国民を暴徒のように警戒している」といった辛辣な声が並びました。実際、今年の北京の警備は非常に厳しいものでした。報道によりますと、天安門周辺の地下鉄駅では、時間帯によって列車が停車せず通過したり、出入口の一部を閉鎖したりする措置が取られました。天安門広場や故宮では、より厳しい予約制が導入され、手荷物検査や身体検査も強化されました。また、北京中心部を囲む第2環状道路の内側では、北京以外のナンバーの車の乗り入れが終日禁止されました。
その一方で、交通状況の異変に気づいたユーザーもいました。10月1日、あるユーザーが地図アプリの画面を投稿し、例年なら連休最初の3日間は道路が渋滞を示す赤一色になるのに、「今年はこんなに緑だ。目を疑ったよ」とつづりました。「景気が悪くて出かける人が減ったのではないか」というこの投稿には、「みんなお金がないんだよ」「人はいるけど、確かに減った」といった声のほか、「これが当局の言う『繁栄の時代』というものか」と皮肉る書き込みもありました。
街中に警察官があふれるほどの張り詰めた空気そのものが、市民や観光客の外出意欲を低下させているとの見方もあります。厳戒態勢の背景には、ほんの小さな出来事でも、節目の時期には一気に広がりかねないという当局の警戒感があるとみられています。
北京の街の「安全」に続いて、次は食卓の安全に関するニュースです。
あるユーザーが投稿した動画では、中国でおなじみの棒状のソーセージのフィルムをむくと、端のほうに白や青のものが挟まっていました。引っ張り出してみると、出てきたのは使い捨てマスクの切れ端とみられるものでした。これに対して、「怖すぎる。」という声が相次ぎました。「従業員がうっかり落としたのではないか。」と推測する人もいれば、「最近は労働者が待遇に不満を持っていて、それを製品にぶつけているんだよ」と、わざと入れた可能性を指摘する人もいました。さらに、「豚がマスクするわけないしね」と茶化す声もありました。
また、「中国じゃ食べ物から異物が出てくるなんて日常茶飯事」と嘆く人もいます。特権階級は別ルートで供給される安全な食品を口にしているため、食の安全に本気で取り組むことがなく、今の体制のままでは解決しようがないという声も上がっています。
最後も連休中の出来事です。家族が自宅の庭でバーベキューをしていたところ、地面が爆発したというのです。
10月2日、広西チワン族自治区賀州市で、李さん一家7人が自宅の庭で食事を楽しんでいました。手間を省こうとして、コンロも断熱板も使わず、コンクリートの地面に直接炭を積んで火をおこしたそうです。ところが、しばらくすると突然、「ドン」という大きな音が響き、地面に大きな穴が開いてしまいました。
防犯カメラの映像には、真っ赤に焼けた炭や網が、鋭いコンクリートの破片と一緒に2メートル近くの高さまで跳ね上がる様子が映っていました。家族は驚き、一斉に逃げ出しました。李さんによりますと、火の粉で弟の髪の毛が少し焦げたものの、大けがをした人はいなかったということです。
ネット上では、「危なすぎる」と驚く声とともに、「コンクリートの上でバーベキューをしてはいけないんだ。勉強になった」といったコメントも見られました。
では、なぜコンクリートが爆発したのでしょうか。コンクリートは熱が内部まで伝わりにくく、急に長時間加熱されると表面と内部に大きな温度差が生じます。コンクリートは内部に細かな水分や空洞を持ち、加熱されると内部の水分移動や水蒸気圧の上昇が起きます。また、炭火で同じ場所を長時間熱し続けると、表面が先に高温になり、内部との温度差でひずみや応力が生じます。すると熱による応力がたまり、同時に内部の水分が蒸発して水蒸気圧も高まります。体積はおよそ、1700倍にまで膨らみます。逃げ場のない圧力が限界を超えたところで、地面が、まるで地雷を踏んだかのように突然はじけ飛ぶことがあります。
以上、中国の大型連休中に起きた三つの出来事をお伝えしました。
(翻訳・吉原木子)
