2025年12月26日、広東省東莞市の男性が、自分が「がん患者にされた」体験を語る動画を投稿しました。
この男性によると、2024年1月、咳が出たため東莞市のある病院で通常のCT検査を受けたところ、医師から肺に19ミリの悪性結節があると告げられたといいます。医師は、すぐに手術しなければならないと説明し、もし早く切除しなければ、転移した場合に取り返しがつかないことになると警告しました。あまりにも重い診断を受けた男性は、当然ながら軽く受け止めることはできませんでした。
その後、彼はより大きな別の病院を受診し、専門医の診察を予約しました。さらに約20万円以上(1万元以上)をかけてPET-CT検査も受けました。しかし結果は同じでした。肺に悪性結節があり、できるだけ早く手術すべきだと告げられたのです。
それでも心の中に不安が残っていたため、彼はさらに武漢市の実家に戻り、3度目の再検査を受けました。ところが、そこで医師は検査報告を見た後、こう言ったといいます。「これは命に関わるものだ。どうして今まで放っておいたのか」
三つの病院、三人の医師が、ほぼ同じ結論を出しました。普通の人にとって、これは事実上の宣告に近いものです。男性は最終的に手術を受ける決心をしました。
ところが、手術前日の通常CT検査の後、事態は劇的に一変します。
その時、男性は執刀医に手術に関することを確認しようとしました。しかし執刀医が不在だったため、当直の医師に相談しました。その当直医はCT検査の結果を詳しく確認した後、しばらく言葉を失ったように固まりました。そして、非常に困惑した様子で男性にこう尋ねたといいます。「あなたの肺には何の問題もない。とてもきれいだ。なぜ入院しているのか。なぜ手術をするのか」
検査報告にも、「両肺野は明瞭で、明らかな異常陰影は認められない」とはっきり書かれていました。
現在、中国のティックトック上では、多くの投稿者がこの話題について取り上げています。そして、今の中国の医師はまだ信頼できるのかという議論が広がっています。
一方で、この東莞市の男性がティックトックに投稿した元の動画は、すでに削除されています。
ネット上では、こんな疑問も出ています。
「検査報告には、肺に異常がないとはっきり書かれている。それなら、執刀医はそれを見ていなかったのか。もし患者が執刀医に尋ねていたら、その医師は何と言ったのか」
また、ある人は自身の体験をこう投稿しました。
「約1万円(500元)を払って上海中山病院の胸部外科、葛棣の診察を予約し、遠路はるばる上海まで行った。あまりにも横柄だった。会った瞬間に結論を出され、全部で5言も話さないうちに終わらされた。乱暴に検査票を出され、手術を受けろと言われた。翌日、造影CTを見せても、また3言も話さないうちに手術だと言われた。私が良性の嚢胞の可能性が高いのに手術するのかと聞くと、彼は私を追い出し、次の患者を呼び始めた。無責任な医師だ」
このような事例は、決して珍しくありません。甲状腺がんと診断され、甲状腺の半分を切除された人もいます。心臓に重い病変があると告げられ、危うく心臓移植を受けそうになった人もいます。さらには、末期の「歯のがん」と診断され、歯を抜いたところ、実際には何の問題もなかったという人までいます。
一見すると荒唐無稽に思える話ですが、こうした出来事は普通の人々の身に、何度も現実に起きています。
それが映し出しているのは、単なる誤診の問題だけではありません。医療制度の中にある、より深いゆがみです。利益に動かされた過剰検査、過剰治療、そして過剰手術の問題です。
近日、中国のある大型病院で撮影された動画がネット上で急速に拡散し、大きな議論を呼んでいます。動画には、臓器移植後の再診に訪れた患者たちが長い列を作り、待合ホールが人で埋め尽くされている様子が映っています。あまりの混雑ぶりに、身動きも取れないほどです。
撮影者は動画を撮りながら、「人が多すぎる。本当に人でいっぱいだ。歩くことすらできない。臓器移植の再診に来る人が、なぜこんなに多いのか」と何度も驚きの声を上げています。
わずか数十秒の動画でしたが、多くのネットユーザーに衝撃と不安を与えました。
Xのある投稿者は、この動画を公開した後、こう問いかけました。
「この光景はいったい何を意味しているのか。これほど大規模な臓器移植患者の集団はどこから来たのか。移植された臓器の出所は本当に公開され、透明性が保たれているのか。それとも、一見整っているように見える医療制度の裏側に、外部からは見えにくいグレー、あるいは黒い産業チェーンが隠されているのか」
中国の臓器移植制度は、長年にわたり国際社会から注目と疑念を向けられてきました。中国当局は近年、市民の自発的な臓器提供制度を確立したと繰り返し強調し、臓器の出所は合法で規定に沿っていると主張しています。
しかし一方で、良心の囚人、法輪功学習者、ウイグル人などから強制的に臓器を摘出しているのではないかという疑惑は、国際社会で今も消えていません。
中国当局が2025年末に公表した「中国臓器提供・移植発展報告」によると、2024年に中国で行われた遺体からの臓器提供は6744例で、年間の臓器移植手術は2万4000例を超えました。この数字は過去最高を更新しています。
しかし問題は、中国の伝統文化の中で、身体は親から受け継いだものであり、傷つけてはならないという考え方が根強いことです。自発的な臓器提供の普及度は、多くの西側諸国と比べても低いとされています。
そのような社会背景の中で、中国が長期にわたり大規模な臓器移植件数を維持できていること自体、理解しがたいと見る人は少なくありません。また、臓器移植を受けた患者は、手術後も高額な免疫抑制剤を長期にわたって服用し、定期的に再診を受けなければなりません。感染症、拒絶反応、さまざまな合併症のリスクにも常に向き合うことになります。
つまり、一人の移植患者の背後には、長期間にわたって経済的、身体的、精神的な負担を抱え続ける家族がいるのです。
動画の下には、多くのネットユーザーが自身の経験を投稿しました。
「私の妻は移植手術を受けてから、わずか2カ月余りで亡くなった」
「手術台から降りた後、医師は手術は非常に成功したと言った。しかし退院して数カ月もたたないうちに亡くなった」
短いコメントではありますが、その内容は非常に重く、読む人に寒気を感じさせます。さらにXでは、「これは人が人を食う社会だ」「医師は金のためなら何でもする」といった厳しい声も寄せられました。
医療と利益が深く結びついた時、人々が最も恐れるのは、技術そのものではありません。命が、一つのビジネスとして扱われているのではないかという不安です。
本来、命を守るはずの医療制度が、ひとたび利益に動かされるようになれば、少しずつ精密に動く収益マシンへと変わってしまう可能性があります。
臓器移植後の再診ホールが人であふれかえる光景で、最も不安をかき立てるのも、まさにその点です。
人々が本当に心配しているのは、列に並んでいる人の数がどれほど多いかということだけではありません。その背後で、いったいどれだけの命が、巨大で複雑な利益の網に巻き込まれているのかということなのです。
(翻訳・藍彧)
