先週、北京に隣接する河北省燕郊鎮で起きた爆発事故について、事故発生から公式の対応に至るまで謎が多いです。中国メディアの元関係者である趙蘭健氏がSNSにて、「信頼できる友人からの未確定情報によると、中国人民解放軍東部戦区が試射した東風17ミサイルが失敗し、そのミサイルが燕郊に落下し、今回の爆発を引き起こした」と投稿しました。

 趙蘭健氏は、「現場の様子を見ると、建物の上半分の損傷がより深刻であり爆発が建物の屋根から起きたことを示しているようだ。もし地下で爆発が起きていたら、地面には穴が開き、建物の一階も破壊されるはずだが、実際にはそうではなかった」と述べました。

 この情報は信じがたいもので、多くのネットユーザーが信じ難いと表明しています。一方で、信じる人もおり、さらに「試射失敗ではなく、意図的に北京に向けて発射したが、阻止されたのではないか」、「最近、ロケット軍が厳しい扱いを受けているため、報復として北京にミサイルを打つつもりだったが、残念ながらミサイルが逸れた」と推測する声もあります。

 このような噂が確認できないまま、迅速にネットで拡散したのは、人々が公式情報を信じられなくなったためです。さらに、習近平が昨年からロケット軍を粛清し始めて以来、中国共産党内の混乱が増しています。現時点では、今回の爆発事故が試射失敗か、ガス漏れかは不明であるが、いずれにせよ、この情報がネットで広まったことは、人々が中国の政治的不安定を感じ取っていることを示しています。

(翻訳・吉原木子)