中国の新年休暇が終わったばかりで、中国の電気自動車(EV)が次々と価格を下げ、価格戦争を展開しています。

 中国の電気自動車メーカー大手である比亜迪(BYD)は19日、新たに市場に投入された「秦PLUS栄耀版」と「駆逐艦05栄耀版」の販売開始価格をいずれも7.98万元(約167万円)と発表しました。この価格は同クラスのガソリン車の価格よりも低く、BYDの新バージョンの価格は以前に発表された新型車種の価格よりも2万元(約42万円)下がりました。

 このニュースが発表されるとすぐに注目を集めました。その後、五菱汽車、長安汽車などの自動車メーカーが迅速に値下げを発表しました。

 五菱汽車は、星光のトップモデル(50km進化版)を10.58万元(約224万円)から9.98万元(約209万円)に値下げしたことを発表しました。長安汽車は傘下の新ブランドである「長安啓源A05」の販売価格を8.99万元(約188万円) から7.89万元(約167万円)に値下げしたことを発表しました。

 一部の市場関係者は、BYDの「秦PLUS栄耀版」と「駆逐艦05栄耀版」の販売開始価格が10万元未満であることから、同クラスのガソリン車と電気自動車の市場競争がより激しくなると指摘しています。

 市場の圧力に直面して、ガソリン車も値下げをせざるを得ません。「証券時報」の報道によると、北京現代は19日、傘下のAクラスセダン「エラントラ」の値下げを発表し、最低価格が9.98万元(約211万円)から7.58万元(約158万円)になりました。

 この状況に対して、中国自動車流通協会の郎学紅(ろう・がくこう)副秘書長は20日、「今回の自動車市場の価格調整は、今年の自動車市場全体の競争がさらに激しくなることを示している」と述べました。

 消費者を引きつけ、市場シェアを拡大するために、多くの電気自動車ブランドが中国新年前に価格の引き下げ、現金還元などの販売促進策を発表しました。

 しかし、各メーカーが次々と販売促進策を打ち出したとしても、消費者の反応は依然として、比較的冷静です。車の購入を計画している消費者は、「今後さらに多くの割引があるかもしれないので、もっと待ってみよう」と述べました。

 不完全な統計によると、2024年1月以来、テスラ、理想汽車、一汽トヨタ、長安汽車など10社以上の自動車ブランドが車の販売価格を引き下げたり、期間限定の現金還元プロモーションを実施したりして、より多くの潜在的な購入者を引き付けようとしています。

(翻訳・吉原木子)