中国共産党政権に閉鎖された中国の海賊版サイト「vpixiv」(ネット写真)

 イラストコミュニケーションサービスを提供する会員制ウェブサイト「pixiv(ピクシブ)」で掲載されていた作品が、中国の海賊版サイトに大量に無断転載された後、日本のイラストレーターが中国共産党の言論統制の「敏感詞」(ネットで使用禁止語句)を使用し、自分の作品に「六四天安門事件」などの文字を巧妙に追加し、中国の海賊版サイトを閉鎖に追い込むことに成功した。

 多くの日本人イラストレーターが1日、ツイッターで中国からの海賊版の無断転載に対抗するため、作品の作者や紹介文に「敏感詞」を加えるという海賊版対策のコツを紹介した。この話題は、ツイッタージャパンのトップトレンドになった。

 中国の海賊版サイト「vpixiv」が、「pixiv」の一般投稿作品のほとんどを、タイトルやキーワードを中国語の簡体字に翻訳してコピーしていたことが発端だった。

 この海賊行為に日本のイラストレーターは怒り、対策を講じるようになった。一部の日本のイラストレーターが、「天安門事件」「六四天安門」「台湾独立」「光復香港(香港を取り戻せ)」など、中国共産党当局が敏感詞とみなす言葉を作者のプロフィールや絵に埋め込むと、海賊版ページがすぐに消えてしまったことを発見した。

 1日の夕方には中国の海賊版サイト「vpixiv」がアクセス不能になって、中国共産党政権に閉鎖されたという。

(翻訳・徳永木里子)