(イメージ:看中国)

 今年、中国共産党はその果てに直面している。共産党文化の輸出、技術の窃盗、スパイ行為や不平等貿易などに対し、アメリカを中心とする西側の抵抗による反共産党の声が世界中で上がった。それに伴い、「アジアの真珠」と称された香港で「逃亡犯条例」改正案をめぐる反対デモが起こり、数百万もの香港人が人権と自由のために立ち上がった。

 ハリウッドの有名な華僑漫画家、郭竞雄氏がこのデモ活動のために九枚の絵を描いた。

四、『尊厳不滅』

『尊厳不滅』(イメージ:看中国)

 第四枚目の絵では、香港の人々が頭より高い位置で両手をクロスさせ、罰点を示している。この絵のテーマは「尊厳不滅」である。1997年に香港が返還されてから、中国共産党はあの手この手で香港の自由を踏みにじろうとした。2003年の「二十三条立法」反対デモから、2014年の「雨傘革命」、さらに今年の「逃亡犯条例」改正案をめぐるデモ、香港人の勇気は中国共産党をあっけに取らせただろう。

 今年、香港の人々は再び中国共産党に「NO」と言った。非暴力という道徳の立場に立ち、何があっても退かい決意を持ち、何度も立ち上がる姿勢で専制と暴政に抵抗し、人としての尊厳を守った。

 2019、香港人は尊厳のために戦っている!

五、『窮地の声』

『窮地の声』(イメージ:看中国)

 五枚目の絵は、「洗脳拒否」の横断幕を掲げた香港人を取り巻く、中国共産党の様々な宣伝手段を象徴するラッパ、スピーカー、テレビなどが描かれている。

 デマを流すことが得意技である中国共産党は、かつての様々な革命においてメディアを駆使し、国家主義を盾に恨みを煽り、事実を捏造し、真実の声を封鎖してきた。香港はこのような窮地に立たされた。

 しかし、香港人は迅速な反発を見せた。たちまち700万に及ぶ香港ドルの募金が集まり、世界各地のメディアで公開状を掲載し、香港人の訴求がドイツ、イギリス、カナダ、日本、韓国、フランスなど、世界各国で広がった。香港を応援する人が増えつつけている。

六、『暴力停止』

『暴力停止』(イメージ:看中国)

 六枚目の絵では、二人の若者が白い服を着た男たちに囲まれ、逃げ場を塞がれている。棍棒を振るいながら近づく男たちが虎視眈々とし、危機一髪な場面だ。これは7月21日の夜から翌朝にかけて、元朗駅で起きた無差別攻撃事件である。白い服の男達(三合会という暴力団の構成員と見られている)がデモ参加者だけでなく、駅の利用客、記者と救護する人などをも襲撃して木の棒で殴りつけた。人々はこの暴力的な場面にショックを受けた一方、更に衝撃的な実態を目撃した。白い服の人はなんとパトカーに乗って去っていった。暴行を振るったのは白い服だけではなく、香港警察の制服を着ている「北京語」を話す香港警察もいた。暴力圧制を慣用してきた中国共産党は香港のデモに対して、いよいよ牙をむき出したのだ。

(つづく)

(文・宋紫風/翻訳・北条)