PLAN瀋陽J-15艦載戦闘機(日本防衛省・統合幕僚監部, CC BY 4.0 , via Wikimedia Commons)

 オーストラリア当局は5日、オーストラリアの偵察機が南シナ海で定期偵察任務中、中国軍機から金属片を噴射され、偵察機がそれを吸い込んだと明らかにし、中国軍機の危険な挑発を非難した。

 オーストラリア国防省は5日、空軍のP-8偵察機(哨戒機)が先月、南シナ海での定期偵察任務中に、中国のJ-16戦闘機から炎を噴かれ、危険な挑発行為を受けたと指摘した。中国の戦闘機は、まずオーストラリアの偵察機に接近して平行に飛行した後、前方に加速して故意に炎を噴射し、P-8のエンジンが炎の中からアルミフレークなどの金属片を吸い込んだという。

 航空機のエンジンがこのような鋭い金属破片を吸い込むと、軽ければエンジンブレードを損傷し、深刻な場合は航空機のエンジンを破壊することができるという。通常、軍用機がアルミニウムや亜鉛の破片を含んだ排気を噴出するのは、ミサイルをかく乱したり、後方にいる敵機のエンジンを破壊したりするために使用されている。

 オーストラリアは「明らかに、このような行為はかなり危険だ」と指摘した。アルバネーゼ首相は、オーストラリアの航空機が国際法に従って国際海域と空域を自由に飛行していると強調した。オーストラリア当局はすでに北京に抗議を申し入れたという。

 これに先立ち、中国共産党の軍用機がカナダの哨戒機に危険な接近を繰り返したとして、カナダ軍から告訴されたとの報道があった。

 4月26日から5月26日にかけて、中国軍機がカナダ空軍CP-140オーロラ長距離哨戒機に至近距離6メートルまで繰り返し危険な接近を行った。一時は緊急旋回を招き、時にはカナダの哨戒機を飛行経路から強制的に逸脱させることもあった。

 北京はこれまで、これに対してまだ対応していない。

 南太平洋での中国共産党の頻繁な挑発拡大に伴い、中国共産党とオーストラリアの間の政治・外交情勢は緊迫した状態が続くだろうと考えている人がいる。

(翻訳・藍彧)