米国防情報局局長のスコット・バリアー(Scott Berrier)中将(パブリック・ドメイン)

 米国防総省の高官はこのほど、ウクライナ軍がロシア軍を撃退し続ければ、プーチン大統領は核兵器を使用する可能性が高いと述べた。デイリー・メールの報道で分かった。国防情報局(DIA)局長のスコット・バリアー中将は17日、17日に発表した67ページの報告書の中で、プーチン氏の核兵器使用について懸念を表明した。

 この報告書は、バイデン大統領が習近平総書記との電話会談後24時間以内に発表されたもので、その中でプーチン大統領がキエフに核爆弾を投下することを懸念しているとしている。ロシアの地上軍は挫折を続けており、プーチン氏は空爆で注目をそらすだけでなく、核兵器で抑止効果を出し、国内外の国民に強さを示せようとしているのではないか、と解説した。

 また、プーチン氏は西側諸国の防衛システムを避けられるミサイルを研究開発しており、これにより西側諸国に深刻なダメージを与えようとしていると述べた。

 バリアー中将は、ロシアのウクライナでの目標が阻止され続けてきたが、米国を衰退国として認識している。それによりロシアがウクライナでの行動だけでなく、西側諸国との戦いでより広範な侵略的な行動を取ることを促す可能性があると説明した。

 現在、ロシアは挫折しているが、ウクライナ政府がロシアの条件に同意するまでは、さらに殺傷力の高い武器を使用して進軍することに執念を燃やしているようだ。

(翻訳・吉原木子)