バイデン米大統領(Gage Skidmore from Surprise, AZ, United States of America, CC BY-SA 2.0 , via Wikimedia Commons)

 米政府は22日、レアアース(希土類)などの鉱物のサプライチェーンを強化する動きを発表した。これは、米国が中国の産業チェーンへの依存を終わらせるためである。

 バイデン米大統領は22日、ホワイトハウスでオンライン会議を開き、主要な鉱物や材料を生産する国内産業への大規模な投資を発表した。これは、米国の産業発展を支援することが狙いだ。バイデン氏は、中国が主要産業チェーンの市場の大部分を支配し続けるなら、メード・イン・アメリカの実現は不可能であると述べた。

 財経分析専門家のジェイソン博士は、希望之声とのインタビューで、 多くの政策が策定するのに時間がかかると語った。米国は以前から、中国との産業チェーンへの依存からデカップリングしようとしている。欧州連合(EU)が天然ガスなどのエネルギーをロシアに依存していることから、今回のロシア・ウクライナ危機への対応が困難であると、バイデン政権が見ている。同様な状態は、米国で現れないよう、産業チェーンのデカップリングを求めている。

 香港の金融アナリストである黄宇明氏は、米国は主要鉱物の国内サプライチェーンを強化し、中国共産党への依存を減らすことが非常に賢明であると、希望之声に語った。グローバル化の波の下で、多くの国の産業が流出している。また、欧米の先進国も、主要産業の重要な材料を中国に依存していれば、容易に中国共産党の支配下に置かれる可能性があると述べた。これは、中国共産党に依存する国や産業に指示する権限を与えることになる。

(翻訳・徳永木里子)