(イメージ / Pixabay CC0 1.0)

 イギリス人のマット(Matt)さんは、よくツイッターで面白いことやジョークなどシェアし、たくさんのファンに愛されています。最近、彼は自分の奥さんとの奇妙な出会いをシェアし、それを「バカバカしいけど本当の出来事」と呼んでいます。そして、このドラマチックな物語は現在インターネットを通して多くの人々に読まれています。

 マットさんは自身のツイッターアカウント「Sixth Form Poet」で、その面白い出来事を10つのツイートにまとめました。

 私の父が亡くなりました。これは面白い話の伝統的な始まりです。彼はサセックス(Sussex)にある小さな村に埋葬されました。父と仲が良かったので、彼に会うためによくお墓に行っていました。もちろん今もよく会いに行きます。(心配しないでください、この話はますます面白くなります。)

 僕はいつも花を持っていきました。母もいつも花を持っていきました。そして当時まだ健在だった祖母もいつも花を持っていきました。こうして、父の墓はいつもチェルシーフラワーショー(Chelsea Flower Show)の3個目の常設展のようなものでした。

 ここまでは良かったですが、父の隣に埋葬されている人は残念に思えました。彼の墓に花はなかったからです。彼は37歳のとき、ちょうどクリスマスの日に亡くなりました。まったく花を送ってもらえず、そのうえ今やたくさんの花が彼の隣の墓に置かれ始めたのです。こうして、私は彼にも花を贈ることにしました。私は今まで会ったことのない、すでに死んだ人に花を送り始めました。

 私はしばらくこれをやっていました。誰にも話したことがなかったで、これは僕と自分の間の小さなジョークでした。毎回僕は一束の花でこの世界をもっと美しくさせました。これは変に思われるとわかっていますが、彼を友達のように思っていました。

 しばらくすると、僕たちの間に縁があるかどうか知りたくなりました。もしかしたら同じ学校に通い、同じサッカーチームか何かに参加したことがあるかもしれないと思いました。そして、グーグルで彼の名前を検索したら、10秒足らずで彼が誰なのか分かりました。

 彼の奥さんが彼に花をあげないのは、彼がクリスマスに奥さんを殺したからです。彼は奥さんを殺した後に、奥さんの両親をも殺しました。それから彼はクリスマスの夜にバルカム(Balcombe、イギリスの地名)を渡る唯一の電車の前に飛び込みました。

 これが誰も彼に花をあげない理由です。もちろん、僕以外に誰もいませんでした。僕は彼に花をあげ続けていました。2週間に一回、これを2年半続けました。

 彼の奥さんとその両親に申し訳なく思います。この2年半、ずっと彼に花をあげたばかりで、殺された老夫婦に花をあげられなかったことを申し訳なく思っています。

 僕は彼らの埋葬地を見つけ、そして花を持っていきました。彼らの墓の前で謝っていたときに、後ろに1人の女性が現れました。その女性は僕が誰で、そしてなぜ彼女の叔母と祖父母に花をあげたのかを聞きました。これは本当に気まずかったです。

 僕は全てを説明しました。そして、彼女に一緒にお酒を飲まないか誘いました。不思議なのは、彼女は同意しました。2年後、僕が彼女にプロポーズしたときに、彼女はまた同意しました。これが僕と妻の出会いです。

(翻訳・謝 如初)