陳全国(看中国合成写真、中国新聞网, CC BY 3.0 , via Wikimedia Commons)

 新疆ウイグル自治区で人権問題の罪を犯したとして、米国の制裁リストに繰り返し載った陳全国(ちん・ぜんこく)党書記(通常党幹部にあたる人物が任命)が25日、免職された。

 これは、米国のバイデン大統領が23日に署名した「ウイグル人強制労働防止法」の正式な発効後の反応と見られる。

 中国問題評論家の田雲(でん・うん)氏は、新疆の党書記が更迭したことは、中国共産党(以下、中共)政権が新疆での政策を変更しようと考えているからというわけではなく、「中国人を迫害するのは中共固有の本性だ」と述べた。

 今年66歳になった陳全国は中共政治局委員であり、元チベットの党書記である。2016年8月に新疆ウイグル自治区の党書記に任命され、新疆ウイグル自治区でウイグル族や他の少数民族、法輪功学習者を弾圧したとして、国連の調査員や人権団体に告発されている。公開されたデータによると、100万人を超えるウイグル族とその他の少数民族が新疆の強制収容所に収容されており、そこで不妊、拷問、洗脳などの迫害を受け、強制労働を強いられているという。

(翻訳・吉原木子)