リトアニアの首都ヴィリニュス(イメージ / Pixabay CC0 1.0)

 リトアニアの駐中国外交代表団が15日、中国から出国した。

 リトアニア外務省は15日に声明を発表し、「協議」のために外交官トップを中国から呼び戻したと説明。大使館は当分の間、遠隔で運営するとした。

 ロイター通信は15日、外交筋からの情報として、リトアニア大使館の全職員19人とその扶養家族は北京を離れ、パリに向かったと明らかにした。事情に詳しいある外交筋は、リトアニアの外交官について「安全上の懸念」があるとし、中国から出国したのは「威嚇」への対応だと説明した。 

 事情に詳しい3人がフィナンシャル・タイムズ紙に、中国共産党が北京に滞在するリトアニア外交官に外交証明書を提出するよう要求したことで、リトアニアは外交官らの外交特権を失う可能性があり、これ以上中国に滞在し続ければ身の危険があるのではないかとの疑念が沸いたと述べた。

 台湾中央通信社はリトアニア外交筋の話を引用し、リトアニア大使館員の礼遇がすでに取り消され、警備レベルも下がったとし、中国共産党がより多くの技術的障害を引き起こすのではないかと心配し、身の安全を危険にさらすことを懸念していると述べた。

 中国外務省にコメントを求めたが、今のところ回答を得られていない。 

(翻訳・藍彧)