2012年2月14日、米国のバイデン副大統領(当時)はホワイトハウスで習近平副主席(当時)と会談した。(中国駐米国大使館ホームページより)

 米中の対立が続く中、米国のバイデン大統領と中国共産党(以下、中共)の習近平国家主席が来週にもオンラインで首脳会談を行うが、具体的な日程はまだ決まっていない。今回の会議が重要な問題の突破口を開くのに役立つとは考えられず、米中会議に対する期待は低いとコメンテーターは述べた。

 財経専門家のジェイソン博士は、希望之声とのインタビューで、「今回の会談には期待していない。なぜなら、まず中共側では、実際に行うのは交渉、対話であり、時間を稼いで自分の意見を述べることだけで、中共は決して対話を双方向のものとして扱っていないからだ」とし、「これは米国側も同様で、さらに悪いことは、現在の米国政府には強力なリーダーがいないのである。バイデンが何かを言っても、彼のスポークスマンがそれに反論し始めたり、バイデン政権の多くの役人が自分の考えに基づいて議論したりしているのが現状である。統一された対中政策がなく、誰もが自分の好き勝手に発言している。このような状況下で、対話すると言っても、何も変わらないだろう」と述べた。

 同氏はまた、このタイミングで米中首脳会議のニュースを発表するのは、見せつける要素が高く、習近平氏にとって、このようなニュースは彼の執政に有益であると指摘した。「この対話は政治的なショーであり、習近平氏にとってはプラスであり、習近平氏は国際的に孤立していないことを国内に示したい。米国は最も重要な外交国の1つであり、その上で米大統領と話すことは、国内での習近平氏の政治力を強化することになる。そして、米国にとっては、バイデン氏もトランプ政権下とは異なる対中姿勢を示したい。政治的なショーだから、期待はしていない」

(翻訳・吉原木子)