ブリンケン氏(パブリック・ドメイン)

 ブリンケン米国務長官と中国の王毅(おう・ぎ)国務委員兼外相は31日、20カ国・地域(G20)首脳会議が開かれているローマで会談し、台湾海峡の一段の緊張を招く恐れのある行為を控えるよう相互に求め、意見対立があらわになった。

 「デイリー・メール」の報道によると、1時間にわたる会談でブリンケン氏は台湾に関して、中国政府による一方的な現状変更に反対すると「極めて明確に」表明したという。
 ブリンケン長官は会談で、「台湾に関して、一方的な行動による現状変更を誰も行わないことを確実にする方針で、それに変更はない」と強調した。

 ブリンケン氏は、米国には、台湾関係法に基づき、台湾が自衛手段を有していることを確実にするという「長期のコミットメント」があり、「我々は依然として、この観点を維持し、大統領もこれを強く支持している」、その方針を堅持していると述べた。

 両外交官の会談は、今年初めにブリンケン氏がアラスカで王毅氏と会談して以来2回目である。ホワイトハウスの高官によると、年末にはバイデン氏と習近平氏のオンライン会談を両政府が準備しているという。

(翻訳・吉原木子)