恒大集団の債務危機で、中国の不動産業界はスランプに陥った。各地の土地オークションは冷え込みを見せている。これにより、財政収支のバランスを土地売却に依存している地方政府は、さらなる危機に陥っている。

 中国財政部のデータによると、地方政府は2020年に土地売却で8.4兆元(約147兆円)という莫大な収入を得ており、国の年間財政収入総額18.28兆元(約320兆円)の46%を占め、2019年よりも6ポイント近く上回った。また、土地売却収入は地方の財政収入総額10.01兆元(約175兆円)の84%を占めている。

 地方政府の収支は主に土地売却の収入に支えられているといえる。しかし、中国の規制当局が私有不動産開発業者に対し、信用貸付のサポートを削減するにつれて、不動産企業の土地需要は減少し続けている。不完全な統計によると、今年8月の中国の土地販売総額は前年同期比17.5%減となり、昨年2月以降の最大の落ち込みとなった。

 今年6月から10月にかけて代表的な22都市で行われた土地オークションのうち、9月30日時点で約40%の土地が流札した。しかし、3月から6月にかけて行われた第1回の入札では、流札の比率はわずか5%だった。例えば、天津市では61か所の土地が競売にかけられ、最終的に40か所が落札された。瀋陽市では46か所のうち最終的に19か所しか落札されなかった。

 天鈞政治経済研究所の任重道研究員は、「地方政府が長期にわたり土地財政に依存し、不動産価格を直接的に押し上げたことは、中国経済の最大の懸念となり、中央政府と地方政府を対立させる矛盾点ともなっている。しかし、ドラッグ中毒のように、地方政府は土地売却への依存を止めることができない」と指摘した。

 不動産市場の冷え込みや不動産企業の債務危機が広がっていることに対し、多くのエコノミストがすでに今年の中国GDP成長率の見通しを引き下げている。

(翻訳・藍彧)